「生きるうえで、何を大切にするか」は私たちにとって永遠のテーマかもしれません。「もっとお金を稼ぎたい」「もっと買いたい」となにかを得ることが最優先になることで「膨大な時間を使い、いましかない時間が奪われてしまう」と、ベストセラー作家の有川真由美氏は言います。有川氏の著書『お金の不安がなくなる小さな習慣』より、「時間」を有効に使うことの重要性について見ていきましょう。
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「優先事項」をつける習慣が、時間とお金の「浪費」を減らす
お金がなかなか貯まらない、いつも時間が足りないという人の最大の原因は、「優先順位」をつける習慣がないことです。「いま、なにを優先すべきか」を意識する習慣がないから、なんとなくお金や時間を使って、いつの間にか足りなくなってしまう。だらだらとSNSを見たり、ゲームをしたり、ショッピングセンターをふらついたりと時間を浪費しがちな人は、お金もムダに遣っているはずです。
そうならないために「一日の優先事項」を3つ以内に絞って“先取り”する習慣をつけましょう。給与を“先取り貯金”するように、最初にその時間を確保するのです。
たとえば「午後は仕事、18時からは家族団らん、21時からは英会話レッスン」などと決めて、ほかのことはしないようにします。休日は「親孝行メインの日」「大掃除と買い出しの日」「読みたかった本に没頭する日」などの優先事項があるでしょう。
また、今日の仕事の優先事項も3つに絞って、できるだけ大事なことから先に終わらせましょう。優先する仕事がわかっていないから、あれもこれも手をつけたりして、一日の終わりに「結局、なにも終わっていない!」となるわけです。
1年の始まりに今年やりたいことの優先事項を決めて、先にスケジュール帳に書き込んでしまうのもおすすめ。家族旅行、絵画制作、資格試験の勉強と受験、ボランティアへの参加など大切なことは大抵、「緊急でないけれど、重要なこと」なので、「時間があるときにしよう」などと考えていると、いつまでたっても実現しません。
時間には容量があるので、器のなかにまず大きくて大事な“石”を入れる。初めに小石ばかり入れていては、大事な石が入らなくなってしまうのです。
頭のなかで「優先事項、優先事項」と考えるクセをつけると、むやみに浪費することが劇的に減って、時間とお金に困らない生活になってくるはずです。