「60歳で完全引退」が難しい日本。老後資金を少しでも増やそうと、50代や60代になって投資をはじめるという人も少なくありません。しかし、いざはじめようとしても、いったいなにに投資すればいいのか……そんな悩みを抱えている人へ、『50代 お金の不安がなくなる副業術』(エムディエヌコーポレーション)著者の大杉潤氏が実際に投資している“一押しの銘柄”を紹介します。詳しくみていきましょう。
“世界一の投資家”ウォーレン・バフェットが身内に伝えた「自分が亡くなった後の投資先」とは
「中国経済は成長している」は本当か
中国経済が成長しているという人がいるかもしれませんが、中国はこれから人口が激減し、日本以上に高齢化が加速していきます。中国は世界で初めて、先進国になる前に高齢化が始まった国です。
中国の各種統計は信頼性に疑問があり、「もう人口も減っているし、経済成長率もマイナスになっているのでは」と言う人もいるくらいです。
“世界No.1の投資家”は筆者と同じ考えだった?
私の考えた理由と同じかどうかはわかりませんが、まったく同じように「これからの投資は米国株S&P500インデックス投信に資金の9割を投資せよ」と言っている人がいます。世界一のパフォーマンスを上げ続けている投資家・ウォーレン・バフェット氏です。
彼は、割安に放置されている優良株に集中投資して長期で保有し続けることで、世界No.1の投資家になりました。コカ・コーラやジレット(現在は、P&Gが買収)のようなブランド価値が高く長期にわたって消費者に支持され続ける優良な企業の株を割安になったタイミングで買って持ち続ける投資法です。
最近では、アップル株への投資で大きく資産を増やしました。数年前に日本の総合商社の株を大量に買ったことを発表して私も驚きましたが、そのタイミングから商社株は3倍近くになっています。
実は、バフェット氏の投資に乗っかって、トップの三菱商事株を買おうとして指値を入れたのですが、2,500円より少し高いところまでしか下がらず、指値が10円高くて買いそびれてしまいました。三菱商事はその後、株価が7,000円を超えて約3倍になっています(2023年9月1日現在)。
わずかな金額をケチってはダメだという教訓と、やはりバフェット氏は92歳になってもその読みは衰えていないと思い知りました。バフェット氏が亡くなった後の投資先として、遺族となる身内に残した遺言が、「投資資金の9割は米国株S&P500インデックス投信に投資せよ」なのです。
では、具体的に私の投資ポートフォリオがどうなっているかですが、投資資金の9割を米国株S&P500インデックス投信にしています。ただし、1社の投信に集中させているのではなく、手数料の引き下げ競争をして手数料を最安値近辺に設定している4社の投信に分散させています。具体的には次の4銘柄です。