「笑う門には福来たる」と昔からいうように、笑顔には幸運を引き寄せるパワーがあるようです。今回は、佐藤綾子氏の著書『人生がうまくいく笑顔の教科書 科学が証明する笑顔のパワー』(ごきげんビジネス出版)より、メジャーリーガー大谷翔平選手の笑顔に関するエピソードをみていきましょう。
大谷翔平選手の笑顔
「大谷選手の顔を思い浮かべてください」と言えば、多くの人が勝負中のキリッとした顔と、さまざまな場面で見せてくれる「笑顔」を思い浮かべます。そんな彼だって、内心笑えないつらい場面もあったに違いありません。
2023年7月21日のホームラン数の記録がかかっているパイレーツ戦で、フォアボールばかりを連続して投げられた日がありました。試合後の記者会見で、大谷選手からはさすがに非難の言葉が出るだろうと予測している記者たちに対し、「フォアボールもオーケーだと思います。結果、塁に出れてチームも勝ったから」と笑顔。
テレビで見た私たちもつい、「素敵ねえ、大谷さん」とまたニッコリ。
味方もライバルも記者さえも虜に…
WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)のときに、不調でしょんぼりしていた村上選手が3月21日のメキシコ戦で値千金の決勝打を放ち、ほっとした顔で戻ってきた彼を満面の笑顔で迎えた大谷選手。後輩を笑顔で励ます姿で、大谷ファンがまた増えました。
同じくWBCでヌートバー選手がヒットを打ったときも、身を乗り出して笑顔で拍手した大谷選手の顔がテレビで大きく映り、ファンの大谷愛がさらに広がりました。
実力はもちろんですが、笑顔がなんとも素敵ですよね。敗れたチームのライバル選手までもが、「彼は違う星の人ですね。大好きだよ」と、これまた笑顔で興奮気味です。
日本への帰国のインタビューでも、派手な言動で話題性豊富な日本ハムファイターズの新庄剛志監督について、「どう思いますか」と質問されると、そこでまたニッコリして「彼は楽しいでしょうね」と笑顔。
記者の誘導尋問に乗って、「顔だけで成績が振るわないのは……」などと言いたくなる選手もいるでしょう。でもそこを本当に相手へのリスペクトを失わずに笑顔でコメントするのです。
味方にも、ライバルにも、記者にも愛される、大谷翔平選手のような笑顔名人になれたら、人生が好転していくことは間違いないでしょう。
佐藤 綾子
株式会社国際パフォーマンス研究所 代表