「まとめて買うのがお買い得!」そんな言葉に惑わされてはいませんか? まとめ買いには意外なデメリットもあるため、必要なものを必要な分だけ買うのが賢い方法です。著者『買わない暮らし。 片づけ、節約、ムダづかい……シンプルに解決する方法』(大和出版)より、筆子氏が貯金に回せるお金の使い方について解説します。
まとめ買いは本当にお得といえるのか
まとめ買いは、同じものを一度にたくさん買って、単価を下げる買い方です。お得だからと、食料品や日用品をいつも大量に買ってストックしている人も多いでしょう。
しかし、まとめ買いは必ずしも、お得ではありません。
コカ・コーラのまとめ買いを考えてみましょう。コカ・コーラの缶を自販機で買うと1缶120円です(10年くらい前、娘と里帰りしたときはそうでした)。
一方、ネットショップで、24缶入りを2ケース(つまり48缶)、3,120円で買ったとしましょう。すると、1缶あたり65円になります。これは、自販機で買うコーラの価格の54%なので、一見、大変お得です。
コーラを月に12缶飲んでいるなら(週に3缶)、年間にして7,920円、安くあがります。1缶の単価を比べれば、単品より、まとめ買いのほうが安いのは事実です。あくまで、1缶の単価を比べれば、です。
しかし、まとめ買いにはこんな問題があります。
まとめ買いは購入時の出費が多くなる
確かに、コーラを自販機で買うのは割高です。私ならもう少し歩いて、コンビニに行って100円で買います。私の娘は、里帰りしたとき散歩に行くと、コーラばかり飲みたがったので、実際、できるときは、コンビニまで娘を引っ張って行きました。
まとめ買いなら、コンビニに行く必要はないし、インターネットで買えば、重い荷物を玄関まで運んでくれるから、お金も時間も買い物の手間も省けます。
ですが、ちょっと待ってください。自販機でコーラを飲むために出す120円と、2ケース買う3,120円を比べたら、3,120円のほうが26倍も多いです。
まとめて買うと、そのとき出ていくお金は単品買いより多いのです。しごく当たり前のことを書いていますが、よくあることです。たまたま店頭やネットショップで見つけたケースを買うのなら、いきなり3,000円の衝動買いをすることになります。
予算を無視すれば、どこかで補填するか貯金額を減らすかしなければなりません。