長いあいだ犬を飼っていると、「散歩に連れていっても歩きたがらない」など、体調不良が増えてきます。しかし、動物病院で検査をしても異常なし。「年だから仕方ありませんね」と言われて流されてしまった……そんな経験をしたことがある人も多いでしょう。そこで知っておきたいのが、愛犬の元気を取り戻すための方法です。獣医師の星野浩子氏が解説します。
10歳〜13歳の「激動高齢期」前後がカギ…愛犬の体調不良を改善する“意外なアプローチ”【獣医師が解説】
血液の流れをよくすれば、「未病を治す」ことも可能
血液の流れをよくすると、ほかにもいいことがあります。それは、将来的な病気の予防ができることです。その代表的なものががんです。
「未病を治す」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。それはまさにこのことです。「病気になる前に、病気にならないようにしましょう」ということです。
10〜13歳の「激動高齢期」のケアが大事ですが、それより早くはじめてもまったく問題はありません。とてもいいことです。
西洋医学では、病気になっていないのに薬を飲んでもいいことはありませんが、東洋医学は根本から健康的な体をつくるので、老化にともなう不調についても先回りをして防いだり、出てくるのを遅くしたり、出てきたとしてもおだやかにしたりすることができます。
13歳を超えたからといって、遅すぎることはありません。いつはじめてもいい、どんなに早くても早すぎない、遅くても遅すぎない――これは東洋医学の特長のひとつです。
星野 浩子
ほしのどうぶつクリニック 院長
獣医師/特級獣医中医師