果たして将来、年金はどれくらいもらえるのでしょうか。「なんだかんだ大丈夫だろう。国はなんとかしてくれる…」とたかを括っていると、とんでもない目に遭うかもしれません。国の制度が変わることで、「もらえる金額」や「支払う金額」がガラリと変わってしまうケースがあるのです。本記事では「日本人の年金」について見ていきます。
両親の年金「約28万円」でも厳しいのに…「働き続けるしかない」将来の年金額 (※画像はイメージです/PIXTA)

働き続けることが「得」なのか?

 

年金を遅く受け取る繰下げ受給制度について、長尾義弘氏と福岡武彦の共著『定年の教科書 お金 健康 生きがい』(河出書房新社)よりみていきましょう。

 

“公的年金の受け取ることができる年齢は60歳から70歳の間で、65歳未満を繰上げ受給と言って、66歳以降の受取を繰下げ受給と言います。

 

繰下げ受給をすると、年8.4%の増額になり、70歳まで繰り下げると最大42%の増額になります。これはどんな金融商品と比べても安全でしかも高利回りの商品です。”

 

年金をもらう時期を遅くするほど、受取金額が大きくなる「制度」になっているのが現状です。もちろんそれまで「働き続ける」ということが大前提としてありますので、それをはたして「お得」とみるかどうかは、その人の人生観次第と言えましょう。