図書館で利用できる2つの「ITサービス」とは
図書館で利用できるデジタル図書「DAISY」
図書館ではデジタル録音図書の国際標準規格である「DAISY(Digital Accessible Information System=アクセシブルな情報システム)」が使用できます。DAISYとは、紙書籍の音声・テキスト・絵をデジタル化して配信するサービスです。利用者は音声を聞きながら、該当箇所のテキストと画像も同時に閲覧できるのが特徴です。
スイスに本部を置く、50ヵ国以上の会員団体で構成されるデイジーコンソーシアムが開発し、運営しています。
DAISY https://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/about/index.html
登録している図書館や個人で利用できるネット図書館「サピエ図書館」
2つ目は、30万タイトル以上の音声・点字・電子書籍のアーカイブをもつネット図書館「サピエ図書館」です。国立国会図書館の視覚障害者等用データ送信サービスのデータにアクセスできるため(一部を除く)、学術書や古い書物も閲覧できるのが魅力です。
(※利用には申し込み手続きが必要です。お近くの点字図書館・公共図書館か、サピエ事務局へお問い合わせください)
サピエ図書館 https://sapie.or.jp/cgi-bin/CN1WWW
視覚障害者等用データ送信サービス(国立国会図書館)https://www.ndl.go.jp/jp/support/send.html
日本初の「聴ける本屋さん」が登場!
そんななか日本初の「聴ける本屋さん」が渋谷の「RAYARD MIYASHITA PARK」内にある「天狼院カフェSHIBUYA」にて、この秋、2週間限定でオープンしました。人気書籍とそのオーディオブックを併せて視聴できるコーナーがあり「立ち読み&立ち聴き」を同時に楽しめます。仕掛け人である株式会社オトバンク代表取締役会長の上田渉さんに詳しいお話を伺いました。
――「聴ける本屋さん」の特徴と魅力を教えてください。
人気の8作品の読む本と聴く本が一緒に店頭に並んでいます。聴きたい作品を選んでiPadの再生ボタンを押し、手前に置いてあるヘッドフォンをパッと付けると(本の内容が)聴ける。紙の本とそのオーディオブックを一緒に並べているので、読みながら聴くこともできます。通常だとアプリをダウンロードして利用するサービスではあるんですけど、それをその場でヘッドフォンを付ければ聴けるようにして、誰でも気軽に、読む読書と聴く読書の両方を体験できるコーナーをつくりました。
――期間限定オープンを終えていかがでしたか?
オーディオブックは、これまでビジネスパーソンの方がスキマ時間を利用して学びのために聴く場合が多かったのですが、今回は渋谷のMIYASHITA PARK内にあるブック&カフェなので、Z世代の方々や、子ども連れのファミリー世代の方になど幅広い層の方々に体験していただけた印象です。