“応援型不動産クラファン”を提供するシーラの「こだわり」
不動産クラウドファンディング市場で急成長を遂げる「利回りくん」。不動産事業を幅広く手がける株式会社シーラが2021年に提供を開始したサービスだ。業界では後発だが、2年連続で不動産クラウドファンディングサービスの会員登録数国内No.1※となり、会員数は27万人を超えた。
※株式会社日本マーケティングリサーチ機構調べ
会員数の増加にともない投資需要も伸びており、その勢いは供給が追い付かないほど。投資家の強いニーズに対応すべく、現在同社はファンド組成に力を入れている。
前回『ミルクボーイのCMでも話題…Webで完結可能な不動産投資「利回りくん」とは【シーラ・杉本会長に直撃取材】』でも紹介したように、「利回りくん」が他社の不動産クラファンと大きく異なるのは、「応援型不動産クラウドファンディング」を謳い、「社会貢献、地域創生、誰かの夢や挑戦を応援」をサービスコンセプトにしている点だ。
事業者の夢や挑戦を「応援」するというコンセプトのとおり、たとえば実業家の堀江貴文氏が創業したロケットベンチャーインターステラテクノロジズ社の工場に投資する「ロケットファンド」や、ZOZO創業者前澤友作氏の「犬猫殺処分ゼロ」という挑戦を応援する「イヌネコヒルズ」など、ほかにはないユニークなファンドが多い。
そんなシーラがこれまで注力してきた分野のひとつに、建物の再生「リノベーション物件」がある。シーラの持ち株会社である株式会社シーラテクノロジーズ代表取締役会長(グループ執行役員CEO)の杉本宏之氏は、次のように話す。
杉本氏「古いビルなどを再生・リノベーションして付加価値を高め、利回りを上げて投資家に販売するというファンドの組成に力を入れてきました。これは時代にも非常にマッチした手法だと思っています。
単にスクラップ&ビルドを繰り返すのではなく、再生して、バリューアップして、投資家に販売する。近年は耐震技術も進化していて、これは『リファイニング建築』ともいいますが、築50~60年でも現代の建築基準法の建物と同レベルの耐震強度につくり替えられるようになっています。つまり、不動産を蘇らせることができるのです」
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古民家を旅館の別邸に…「利回りくん」が成功したユニークなリノベプロジェクト
直近の案件でユニークなのが、「越中井波町屋旅館『古香里庵』別邸プロジェクト」だ(23年4月に募集を開始し、すでに完売。現在運営中)。
同ファンドは、富山県南砺市に位置する古民家を町屋旅館の別邸としてリフォームするというもの。募集金額は約1億5,500万円で、運用期間は6ヵ月、予定利回り(年利)は5.2%(税引き前)。
また、「投資家に施設の価値を感じてもらいたい」というシーラの思いから、古香里庵の宿泊割引など“投資特典”がついた案件となっている。
「古民家再生」はいま、地域経済を活性化するための重要な手段として注目されているが、同社は「利回りくん」を活用して地域創生・空き家問題の解決・古民家承継への取り組みを応援している。
杉本氏「現在、日本全国には多くの古民家があり、これらの建物は歴史的・文化的な価値を持つことが多いことから保存が望まれています。しかし、現代の生活様式に合わない古民家は取り壊されたり、空き家として放置されたりしてしまうケースが少なくありません。そのため、維持管理や再利用が問題となっています。
そこで、『古民家再生』を実現すれば、地域の文化・歴史を継承しながら、新たな価値を創造することが可能です。
本ファンドのように、修復した古民家を宿泊施設として再利用できれば、国内外から観光客が集まり、地域経済の活性化につながります。
ほかにも、飲食店やアートギャラリーなどさまざまな目的で再活用することで、地域の魅力を高め、新たな文化発信の場となることが期待されます。さらに、当該地域における雇用の創出も可能です」
地方だけでなく、都心でも積極的に再開発ファンドを組成
一方、都市部でも再開発プロジェクトは動き始めている。たとえば、東京都心部の「新宿区中落合再開発プロジェクト」だ(23年9月に募集を開始し、すでに完了)。募集金額は約2億1,300万円で、運用期間は2年11ヵ月、予定利回りは年利5.12%(税引き前)となっている。
同ファンドの対象不動産は、東京都新宿区中落合の中井エリアに位置する7階建の事務所および居宅。新宿や池袋から約3kmの好立地にある、旧耐震基準の中古物件だ。再開発を目的としており、全14室のうち8室が対象となっている。
立地のよさを生かし、同社が取得している区分マンション8戸を賃貸で運用しながら、3年間の運用期間中に建物全戸の取得を目指す。運用終了時には「同所における新築物件への建て替え」「第三者への売却」「ファンドの再組成による継続的な全戸取得」といった複数のシナリオを想定しているという。
好立地の物件にもかかわらず5%超の利回りが狙えるということもあり、募集金額2億1,300万円に対して応募総額2億3,600万円(111%)の人気案件となった。
杉本氏「都心部の好立地に建つ物件だからこそ、付加価値を高めて、多様な出口戦略を可能にする再開発プロジェクトとなります」
類似の案件として「ルピナス池袋」がある(22年9月に募集を開始し、すでに完了)。募集金額は約6,300万円で、運用期間は3年。予定利回りは(年利)4.7%(税引き前)となっている。
対象不動産は、豊島区東池袋に立地する鉄筋コンクリート7階建のビルのうちの2部屋。運用期間終了時は、シーラが保有資産として対象不動産を買い戻す予定としている。
こちらも好立地の物件のため、付加価値を高めることで、多彩な出口戦略が可能になる再開発プロジェクトだ。
「利回りくん」は次のステージへ
金融機関とタッグを結成…「都心×新築」高利回りの案件を組成予定
このようにシーラは「利回りくん」を活用し、地域の特性を生かしたリノベーション物件を多数手がけてきたが、今後の新たなステージとして、都心部での新築物件にも力を入れ始めている。
その第一弾となるのが、東京・中野区で建設中の新築マンションだ。最寄駅から徒歩3分という好立地で、4階建て全16戸(1K12戸、1DK4戸)。竣工予定は2024年1月末となっている。
杉本氏「2023年3月31日、米国ナスダック市場に上場したことで、不動産業界を中心に多くの優秀な人材が弊社へ加わってくれるようになりました。そのなかで都心部の新築物件を取り扱うスペシャリストに参画してもらったことから、リノベーション物件に加えて、都心部での新築物件にも力を入れていくことにしました。
今回の案件は、近年、再開発が進んでいる中野区の新築マンションで、都心の新築物件ながら、高い利回りを実現するため、金融機関とも協力しながら新たなスキームで組成に取り組んでいます。
申し訳ありませんが、現段階でお話できるのはここまでで、物件やファンドの内容など詳しい情報についてはセミナーでご紹介する予定です。是非セミナーにご参加していただければと思います」
高い利回りを求めて“数百万~千万単位”で出資する投資家も多い
リノベーション物件の拡大とともに、今後は都心部での新築物件にも注力していくというシーラ。多様なファンドの増加に伴い、投資家にとっては投資のチャンスが増える。
実は「利回りくん」は1口1万円から出資できるが、出資金額に上限はない。そのため、数百万~千万単位での出資を希望する投資家も少なくないという。
たとえば先述の「新宿区中落合再開発プロジェクト」の場合、年利5.12%(税引き前)なので、約3年の運用で約15%の利回りとなる。1,000万円を出資すると、約150万円の配当金が得られる計算だ。
杉本氏「『利回りくん』は小口から大口まで多様な投資家のニーズに応えていきたいと考えています。
そのため、上記のような再開発プロジェクトをはじめ、リノベーション物件や新築物件など、社会貢献や地域創生に寄与する“当社ならではのユニークな案件”を積極的に組成していく予定です」
これまでになかったアイデアを、次々と形にしていくシーラ。新たな「都心×新築」案件の詳細をはじめ、今後の動向に目が離せない。
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株式会社シーラテクノロジーズ
代表取締役会長/グループ執行役員CEO
杉本宏之