米・アイロボット『ルンバ』が2002年に日本に上陸して以来、急速に普及したロボット掃除機。もはや生活の一部になっているという人も多い一方で、「きちんと掃除してくれるとは思えない」「床を片づけるのが大変で、自分で掃除したほうが早い」など、懐疑的な意見も聞かれます。しかし近年のロボット掃除機は大幅に進化しており、上のような不安を解消する機能を搭載した機種が増えています。ロボット掃除機はどのように進化したのか、またロボット掃除機を使うと家事時間はどれほど時短できるか、さっそくみていきましょう。
ルート算出のため部屋の間取りを認識し、「水拭き」にも対応…最新〈ロボット掃除機〉による驚きの“時短効果”をシミュレーション (※写真はイメージです/PIXTA)

ロボット掃除機の活用で「月12時間30分」節約できるケースも

ロボット掃除機を使うと、どれくらいのゆとりが生まれるのか、具体的にシミュレーションしてみます。

 

パナソニックが行ったアンケート(掃除機の頻度に関する調査|2022年3月)によると、掃除機がけの頻度は「毎日」と回答した割合がもっとも多く、約3割。

 

さらにファミリー世帯向け住宅の掃除機がけの平均時間は、1回あたり30分〜と言われていますので、1ヵ月で掃除機がけに要する時間は、30日×30分=900分、つまり15時間と換算できます。

 

この掃除機がけをロボット掃除機に置き換えた場合、自分で掃除機がけをする時間はゴミに気づいたときに1日5分程度に減らせますので、掃除時間は1ヵ月あたり2時間30分。すべて自分で行うケースと比べ、12時間30分もの時間を節約できることになります。

 

しかも床拭き掃除も日常的に行っている場合、この時間の差はさらに広がることに。もしこの時間を労働に充てたとすると、約1年で高機能ロボット掃除機の本体代金が相殺される計算になります。

「ほとんど掃除していない」人を増やしたロボット掃除機

2023年9月28日に発売されたスクエア形状のエコバックス『DEEBOT X2 OMNI』
2023年9月28日に発売されたスクエア形状のエコバックス『DEEBOT X2 OMNI』

 

従来のロボット掃除機はゴミの吸い残しやエラーが多かったため、過去に使ったことがある人ほど「信用できない」と思っているかもしれません。

 

しかし前述のように近年は飛躍的に進化しており、いまでは「ロボット掃除機を導入してからほとんど掃除していない」という人も増えています。

 

高機能モデルは価格も高く、少し贅沢に感じるかもしれませんが、暮らしのプライオリティを考えて導入を検討してみるといいかもしれません。

 

 

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田中真紀子

家電ライター。早稲田大学卒業後、損害保険会社を経て、地域情報紙に転職。

その後フリーとなり、住まいや家事など暮らしにまつわる記事を幅広く執筆。

出産を経て、子育てと仕事の両立に悩む中、家事をラクにしてくれる白物家電、エステに行けなくても自宅美容できる美容家電に魅了され、家電専門ライターに。現在は雑誌、webにて執筆するほか、専門家として記事監修、企業コンサルタント、アドバイザー業務もこなし、テレビ・ラジオ出演も多数こなす。これまで執筆や監修に携わった家電数は1000近くに及び、自宅でも常に多数の最新家電を使用しながら、生活者目線で情報を発信している。