(※写真はイメージです/PIXTA)

富裕層の資産防衛において、国際分散投資は常識となっていますが、昨今、再びマレーシア不動産に注目が集まっています。今回、同国の首都・クアラルンプールに拠点を構え、不動産投資の包括的サポートを提供しているHallfield Sdn Bhd・堂田吉則氏にご登場いただき、その理由を伺っていきます。

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一大ブームを経て成熟の兆しを見せる、マレーシア不動産

2010年代前半、マレーシアに世界中から多額の投資マネーが流入しました。その動向に危機感を覚えた同国は、2014年に外国人の投資を規制。現在のところ、クアラルンプールでは基本的に日本円にして約3,000万円以下の物件を、外国人が購入することはできなくなっています。

 

コロナ渦もあり、一時期の過熱から落着きを取り戻したと言われる、マレーシア不動産。その動向を、現地に居住する堂田氏はどう見ているのでしょうか。

 

堂田「弊社の創業は2017年です。しかし私自身はそれ以前から、別会社の営業職としてマレーシア不動産を取り扱っておりましたので、業界では10年以上の経験実績があります。

 

当初は東日本大震災発生直後、アベノミクス展開前だったので『このまま日本の資産だけに投資し続けるのは、不安』という声がよく聞かれました。マレーシア政府による外国人規制が設けられる前でしたので、日本人の不動産購入もかなり盛んだったのです。

 

また当時は、プレビルド物件が主流。運用開始は購入の数年先、というケースが一般的でした。2010年ごろの中国マネー流入をきっかけに建設ラッシュが続き、クアラルンプールのいたる所で、建設が行われていたのです。

 

しかし2018年頃には、ほとんどの物件が竣工。めぼしい土地の減少とコロナ渦が相俟って、ビルダーの動きは落ち着いています。こうした流れを受け、マレーシア不動産にも中古市場が生まれ始めている、といった状況です」

 

堂田氏によると、ブーム渦中に少なからず存在していた怪しげな仲介業者たちも、姿を消しつつあるのだとか。物件の選択肢が増加した結果、堅実な過去運用データをもとに、マレーシア不動産の購入や売却を検討できる時代がやってきました。

 

堂田「高利回りである、とか『●年で価格が倍になる』といった謳い文句は、さすがに聞かれなくなりましたね。それだけ市場が成熟したのです。また過去10年の間には不動産業界の活況だけでなく、外資系企業の進出も目立ちました。

 

以前は約束の時間に平気で遅れてくる人が多かったマレーシアですが、ビジネスマナーも改善され、世界水準となってきています。彼らには、想像以上の資金力あり。物件売却の際に対象となりえることを知っておくと、安心感が増すと思います」

 

左/フォーシーズンズプレースの入居者専用ラウンジ  右/ザ リッツカールトンレジデンスのスイミングプール
左/フォーシーズンズプレースの入居者専用ラウンジ 右/ザ リッツカールトンレジデンスのスイミングプール

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改めて見直したいマレーシア不動産のメリット

投資ブームが一段落したマレーシア不動産ですが、分散投資の一選択肢として、まだまだ捨てがたい魅力を放っています。そのメリットを、堂田氏に改めて説明していただきました。

 

堂田「まず物件購入にあたり、現地で融資を受けられるのが大きなメリット。2014年に設けられた規制により融資額は減少しましたが、それでも物件価格の50%を借り入れ可能です。

 

マレーシア不動産は、首都クアラルンプールの一等地に建設されているものを購入可能となり、日本の投資物件のように『中古になると、急激に価値が下落する』という心配がありません。

 

海外の投資家や移住希望者から注目を集める東南アジアの国としては、マレーシア以外にもシンガポールやタイが挙げられます。マレーシアの物件価格はシンガポールと比べると1/4以下、タイと比べても2~3割以上割安となります。また土地と建物の所有権を同時に取得できる『フリーホールド』も、メリットのひとつと考えられるでしょう」

 

2020年の税制改正によって、海外不動産の購入費は減価償却費用に計上できなくなりました。節税効果も、大幅に減少しています。このため、リーズナブルに超一等地のブランド物件を狙えるマレーシアに興味をもつ人が、いま改めて増加しているのです。

 

コロナの規制がなくなった2023年はラグジュアリー物件の賃料が軒並み上昇し、空室が非常に少なくなりました。売買においても底値が固くなり、強気の売主が増加しています。

 

厳しい活動制限のあった2020~2021年時は、投げ売りや競売物件も見られましたが、2023年現在はそういった物件は皆無です。2022年に完全に底打ちしたと考えられ、様子見がつづいている今年は、マレーシアのラグジュアリー物件を購入するのにいいタイミングと言えます。

 

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