超低金利が続くなか、「リスク分散のための新たな投資先」として注目されているのが「ソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)」です。今回は、「ソーシャルレンディング」の特徴やメリット・デメリットについて、詳しくみていきましょう。※本稿は、テック系メディアサイト『iX+(イクタス)』からの転載記事です。
「ソーシャルレンディング」が注目されているワケ…魅力は「銀行預金よりも高い金利」? (※写真はイメージです/PIXTA)

ソーシャルレンディングのメリット・デメリット(リスク)

銀行の定期預金や株式投資に代わる新たな金融商品として人気が高まるソーシャルレンディングですが、メリットと同時にデメリット(リスク)もあります。それぞれみていきましょう。

 

メリットの1つは、高い利回りです。定期預金(ネット銀行で年利0.2%程度)の約20~30倍(年利約4~6%)という高さです。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

高利回りであるにもかかわらず、ソーシャルレンディングは株式投資に比べてリスクが相対的に低いのが特徴です。運営会社はファンドの組成において、不動産担保にとどまらず安全性を担保するためにさまざまなスキームを用意しています。ソーシャルレンディングのデフォルトリスクは1~1.5%程度といわれています。

 

利益が明確なことも利点です。株や投資信託は価格の変動により、最終利益がいくらになるかわかりませんが、ソーシャルレンディングは投資した時点で年4~6%の利回りが確定します。

 

PCやスマホで簡単、かつ1口1万円の低額から投資できるのもメリットです。特に投資の経験がない人や浅い人は、少額からはじめるのがおすすめです。

 

一方、ソーシャルレンディング特有のデメリット(リスク)として、事業者によって取り扱うファンドの質に大きな差があることが挙げられるでしょう。これに対しては、前述したように、第二種金融商品取引業の登録の有無などから「信頼できる事業者」を慎重に見極めることが重要で、それによりデフォルトリスクを大幅に減らすことができます。

 

とはいえ投資である以上、デフォルトのリスクは常につきまといます。万が一、デフォルトが起きたときにダメージを極力小さくするために、1点集中ではなく、複数のファンドに分散投資することが大切になります。たとえば10万円を投資するならば、1つのファンドに10万円ではなく、10のファンドに1万円ずつ投資します。

 

また、不動産担保付きファンドを選ぶと安全性が高くなります。融資先の返済延滞が起きた場合に、担保不動産を売却して回収することができるからです。

 

極端な高利回り(10%以上)のファンドには気をつけましょう。それだけ高リスクなため、投資の初心者には基本的におすすめできません。

 

まとめ

今回は、ネットを活用した新しい資産運用商品として人気が高まっているソーシャルレンディングについて紹介しました。超低金利が続く日本では、銀行の定期預金や国債の金利はほぼゼロです。かといって株式や投資信託はリスクが高く、投資初心者には手を出すのに勇気がいります。その点、比較的安全で高利回り、PCやスマホから簡単に、しかも1口1万円程度から投資できるソーシャルレンディングは今後も成長が期待されます。

 

 

iX+(イクタス)