「貯蓄」から「投資」の時代へ
2022年5月上旬、岸田首相は英国金融街シティでの講演で、「資産所得倍増計画」を打ち上げ、「約2,000兆円もの日本の個人金融資産の半分以上は現金・預金で滞留している。これを株式などの投資に回し、投資先企業が成長すれば、家計には株の値上がり益や配当として恩恵が及ぶ」として、「インベスト・イン・キシダ(岸田に投資を)」と呼びかけました。
また、同年11月には「新しい資本主義実現会議」で「分厚い中間層を形成する上で、家計の金融資産所得を拡大することが大切だ。資産運用収入の倍増を見据える」とも語っています。
日本政府は現金・預金で滞留している資金を株式や外貨などの投資に向けることで景気を好循環に向かわせたい思惑があるものの、一般消費者の感覚では、資産運用や投資商品はいまだ馴染みの薄い存在であることは言うまでもありません。
この機会に、今やなくてはならない身近なツール「スマホ」を活用し、簡単に投資経験を積むことができるアプリやサイトで学んでみてはいかがでしょうか?
本記事では、スマホアプリでできる投資の種類や投資の基礎を解説します。ただし、投資アプリの具体的な名前や、会社・商品の紹介まではしていません。投資はあくまで自己責任で行うものです。アプリ名やサイトを確認したい場合は、本記事に書かれている語句を基に検索サイトで調べること、そして、投資アプリの活用はご自身で行うことをおすすめします。
スマホアプリで投資できる商品の種類と特徴
一言で投資といっても、取扱商品によってアプリの種類が異なります。では、実際にスマホアプリで投資できる商品にはどのようなものがあるのでしょうか?
図表1に、スマホアプリで投資できる商品の例をまとめます。あくまで代表例ですが、ご自身の投資スタイルに合った商品選択を行う上で判断材料の一つとなるでしょう。
スマホアプリは、その運営会社が投資商品を供給する場として利用料フリーで提供しているものがほとんどですが、投資商品の購入時に販売手数料が控除されることがあります。
どの投資商品のアプリを選んだ場合にも、口座開設や、本人確認書類の提示などが必要になります(所要時間10分程度)。
投資商品によっては、数百円単位から投資できるものもあります。投資商品ごとの特徴を具体的に見ていきましょう。