(※画像はイメージです/PIXTA)

現在、マンションのストック総数は約675.3万戸(国土交通省、2020年末時点)。しかも、全国の多くのマンションが大規模修繕の適齢期を迎えています。大規模修繕の成否は、施工会社選びがカギとなります。マンションの寿命を延ばしてくれるだけでなく、「資産価値」の維持・向上にも大きく関わってくるだけに、どのような基準で施工会社を選べばいいのでしょうか。「重要なのは、経験や技術の表れとなる施工実績のある会社を選ぶこと」と話すのは、業界トップクラスの施工実績がある株式会社カシワバラ・コーポレーションのリフォーム事業戦略副本部長の山本大地氏です。第1回は、山本氏がマンションの大規模修繕と施工会社選びについて説明します。

大規模修繕の適齢期を迎える全国のマンション

現在、多くのマンションが大規模修繕の適齢期を迎えています。マンションに長く安心して住むためには維持保全が必要で、そのためには定期的なメンテナンスが必要不可欠です。

 

具体的には、建物劣化診断後、タイル・コンクリート面の下地補修や、躯体目地・サッシ廻りシーリング、外壁表面に付着した汚れを落とす高圧洗浄、外壁や鉄部などの塗装、屋上や廊下、外部階段、バルコニーの防水、給排水設備および水処理装置などの工事です。

 

大規模修繕では、修繕に加えて改修を同時に行うことがあります。修繕はマンションの性能を維持し、以前の状態に回復するために行うものです。改修は時代や社会の変化によって向上していく住環境に合わせて初期の性能よりも高い性能や機能、居住性を加えていくことを目指すものです。

 

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日本全国のマンションの多くが大規模修繕の適齢期を迎えているという。(※画像はイメージです/PIXTA)

 

つまり、経年・使用による物理的劣化の修繕と、性能をグレードアップするなどの改修を行うことで、住民の住みやすさだけでなく、マンションの「資産価値」を維持し、さらに向上させることができます。それだけに大規模修繕の重要性を理解していただけるのではないでしょうか。

 

大規模修繕のタイミングは、マンションの環境によって違ってきます。たとえば、海沿いにあるマンションであれば、塩害により建物の劣化が通常の修繕周期よりも早くなる恐れがあります。国土交通省は12年に一度を推奨していますが、立地環境や建物の状態など条件によって変わってきますが、2回目以降は15年に一度くらいでもいいのではないでしょうか。

 

豊富な実績が左右する大規模修繕の成否

大規模修繕の成否は、施工会社選びで決まるといっても過言ではありません。安心して任せることができる施工会社の判断基準となるのが、経験や技術を表した「施工実績」です。マンションの寿命を延ばすのはもちろん、その後の改修によるマンションの「資産価値」の維持・向上に直結するため、どの施工会社に依頼するかが重要となってきます。しかも、高額の工事費がかかるため、慎重に選定する必要があります。

 

弊社はプラント(工場)の塗装から始まり、公共事業や歴史的建造物、マンション、戸建て住宅など、あらゆる建物の修繕工事を担ってきました。総合メンテナンスの強みを活かし、お客さまに寄り添った提案で、管理組合から直接工事を請け負う「元請率」は約90%の実績を誇ります。

 

安全意識の高さも弊社の特長です。これは長年プラントの常駐作業を請け負っており、安全面に対して非常に厳しくチェックしてきたからです。たとえば、作業中に重大災害でも起こそうものなら、出入り禁止や指名停止になることもあります。マンションの場合でも作業中に死亡事故が発生したら、風評被害にあうなど、資産価値に影響を与える可能性もあります。そのため、安全意識の高い施工会社を選ぶことも重要になってきます。

 

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タワーマンションの大規模修繕の実績も多いカシワバラ・コーポレーション。(※画像はイメージです/PIXTA)

 

急増する超高層マンションへの対応も可能

超高層マンション(タワーマンション)は交通アクセスや眺望の良さだけでなく、フィットネスやパーティールームなどの共用施設の充実していることも魅力です。2000年代から都市計画と建築規制の緩和により急増し、多くのタワーマンション大規模修繕工事を検討する時期を迎えています。

 

タワーマンションの大規模修繕工事の場合、足場計画が難しく、実績と技術が問われます。足場工事費は総工事費の30~50%を占める重要な工事でもあります。一般的なマンションの場合は、枠組足場で比較的容易に計画できます。しかし、枠組足場は高さ45m(15階)以上から補強が必要となります。そのため超高層マンションでは、ゴンドラ足場や移動式昇降足場が主流となります。また、これらの足場は作業できる人数が限られるため、動員人数や工事区分けを綿密に行わなければなりません。

 

さらに建物の形状が複雑でデザイン性にも富んでいるため、マンションごとに足場計画の検討が必要です。再開発地区などの無電柱エリアに建っていることが多いため、ゴンドラ等の動力電源確保も考慮しなければなりません。そのため、タワーマンションの大規模修繕ができる施工会社は限られています。カシワバラ・コーポレーションは2006年から超高層マンションの修繕実績も重ねています。全国で実績を重ねてきた経験をもとに、そのマンションにとって最適なご提案をすることが可能です。

 

このように弊社には、日本トップクラスの大規模修繕工事の実績で培った技術力と豊富な経験とノウハウがあるため、あらゆるマンションに対応することができます。詳しくは別途資料、セミナーにてご案内しますので、お気軽にお問い合わせください。

 

山本 大地
株式会社カシワバラ・コーポレーション
リフォーム事業戦略本部 副本部長

 

取材・構成/桃山 透
※本インタビューは、2021年8月2日に収録したものです。

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