個性あふれる人気エリア「中目黒」の特徴
長期的な資産形成や相続対策のツールとして、近年、富裕層の間で人気を呼んでいるのが共同出資型不動産(不動産小口化商品)である。中でも、株式会社コスモスイニシアが販売する「セレサージュシリーズ」は、過去2件の実績や上場企業である同社への信頼感もあり、注目度が高いことは前回ご紹介したとおりである(前編『近年話題の「共同出資型不動産」…一般の不動産と何が違う?』参照)。
同シリーズの第3弾として、今回発売されたのが「セレサージュ中目黒」だ。中目黒は、有名芸能人などの住居も多い高級住宅街と、昔からの親しみやすい商店街の中に、隠れ家的なバーや、落ち着いたカフェ、またブティックやインテリアショップなどが混在している、都内でも有数の人気エリアだ。近年は、目黒川沿いの桜並木が有名になっているが、山手通りを挟んで目黒川と反対側のエリアこそ、ディープ中目黒と呼びたくなる味わい深い魅力がある。
そのエリアでもっとも古くから存在し、隣町の祐天寺まで続く900メートルの道沿いに170もの店舗が並んで賑わいを見せているのが、目黒銀座商店街だ。「セレサージュ中目黒」は、その商店街の一角、目立つ角地に建てられている。竣工は今年(2019年)4月とほぼ新築であるが、すでに全フロアが満室で稼働しており、すっかり中目黒の街に溶け込んだ佇まいを見せている。
セレサージュ中目黒は、敷地面積約33坪、地下1階、地上4階の、比較的小さな商業ビルだ。テナントが入るフロア面積も、最小約6.2坪、最大約19坪、平均すると約12坪と、決して広くはない。セレサージュ代官山や表参道が、平均50坪程度だったことからすると、比較的小型の物件ということになる。そのため、投資家に対する募集も総額12億円、240口(1口500万円)と、セレサージュ表参道(同26.5億円、530口)と比べて半分以下だ。
「小規模ビルだと、テナントの出入りが激しく収益が安定しないのではないか、というご心配をいただくことがあります。たしかに一般的にその傾向がありますが、中目黒エリアは、商業物件の需要に対して供給が少なく、出店待ちのテナントさんも多くいるため、リスクは軽減できていると考えます。実際、現在入居しているテナントさんは、募集情報を公開したのではなく、工事中に建物の外囲いに張り出していた「FOR RENT」の張り紙だけで全部決まっています。
詳しくはいえませんが、オーナー側の収益を安定させるため契約期間を長めに設定した条件提示ではありますが、複数のテナントさんよりお申込みいただき、与信含めて厳選したテナントさんにご入居いただいております。。他の一般的なエリアであれば、テナントさんが渋るであろう条件でも、ここでは早期に契約ができる需要があるということです」(株式会社コスモスイニシアソリューション事業部投資運用商品課課長北島祐二氏)。
商店街を歩くとわかるが、セレサージュ中目黒の周辺は、1階部分を店舗、2階、3階部分を自分たちの住居としているような町屋が多い。そのため、一般的な貸店舗としての供給が少なく、それが恒常的な売り手市場を生んでいるという。
「セレサージュ中目黒のテナントさんには、会員制にされているお店もあります。看板も出さないような、本当の隠れ家店舗です。こういう需要が強く存在しているのが、いかにも中目黒らしさだと感じます。このエリアでこの規模のビルだからこそ、代官山、表参道のような50坪クラスの店舗ビルとはまた異なる、安定的な運用が可能になると考えています」(北島氏)。
「都心の人気エリア」というのは、収益不動産物件の販売時によく使われる決まり文句のひとつだ。間違っているわけではないが、少しおおざっぱすぎる嫌いがある。将来にわたっての安定的な賃料や稼働の根拠をより確実にするには、たとえばエリアの「需給ギャップ」にまで着目し、リーシング戦略も含めた緻密な物件戦略が必要とされるだろう。セレサージュ中目黒はそこまでの細かい目配りがきっちりとなされている。
ポートフォリオの多様化にも適した不動産小口化商品
「中目黒が持つ力そのものへの着目に加え、ポートフォリオの多様性という観点から、代官山、表参道とは少し違った特性を持つエリアとして選定した意味もあります。不動産というアセットクラスの中での資産の多様化と、リスク分散を図っていただきたいということです」(株式会社コスモスイニシアソリューション事業部投資運用商品課山内崚汰氏)。
ポートフォリオは多様なほうが、リスク低減につながるというのが投資の原則だ。しかし、それを理解していても、数億円以上の不動産物件を何件も買い増して多様性を維持していくことは、一部の超富裕層以外には非現実的だ。
ところが、不動産小口化商品を活用すれば、現物不動産で保有資産を組み合わせること(ポートフォリオの組成)も比較的簡単に実現できる。これも共同出資型不動産の大きなメリットであり、それを意識したラインナップとしても、中目黒は選ばれたというわけだ。
「実際、お客様の中には、代官山、表参道、そして中目黒と、最小単位ずつ買われている方も少なからずいらっしゃいます。私どもから見ていても、正しい投資スタイルの一つだなと感じています」(山内氏)。
タイプの異なる「現物不動産」を多数所有するという、以前なら超富裕層にしか許されなかった資産形成方法を、1口500万円(最低2口~購入可能)からという手頃な金額で実現できる「セレサージュ」シリーズ。中目黒の案件もすでに前評判からの問い合わせが数多く入っているということだ。セレサージュ表参道に比べて半分以下の販売口数ということもあるので、購入を検討している方は早めに問い合わせたほうがいいかもしれない。
現物不動産を小口で所有したい、という投資家からの強いニーズに応えるため、「セレサージュシリーズ」はこれからも新規物件販売を続けていく予定だという。今後はどういったエリアに注目していくのだろうか。
「いま、特に都心の不動産価格は高くなりすぎているとか、東京オリンピック後に暴落するのではないかという声もよく聞きます。市況商品なので、当然短期的な価格の変動はあります。しかし、エリア選びさえ間違えなければ、長期的には不動産の価値が維持され、安定した投資ができるということは過去の歴史が示しています。今後も目先の動きにとらわれず、長期的な資産形成という観点から安心して保有できるエリアでの取得を進めていきます」(北島氏)。
「これは個人的な見解ですが、注目しているのは、品川駅から田町駅周辺地域は「アジアヘッドクォーター特区」や豊洲などの今後長期的にも人口増加が見込まれるエリアは長期的に有望であるとみています。そのあたりで物件取得チャンスがあれば、ぜひ狙っていきたいですね」(山内氏)。
「厳しい基準」をクリアできる物件だけが選ばれるため、提供件数は当面年に1~2件にとどまりそうだとのこと。どのような物件が登場するのかを含め、引き続きセレサージュシリーズに注目していきたい。