家賃の支払いがルーズな入居者への対処法
家賃が少額なら、取立ての費用対効果が見合わない・・・失敗事例4 問題化していない家賃滞納・不良入居者中古物件のオーナーチェンジで、毎月決められた家賃の支払日より少しずつ遅れて振り込みをする入居者がいます。遅れても1カ月程度なのですが、支払いにルーズな入居者が複数人います。また、騒音のクレームやゴミの出し方など、全体的にマナーが悪いように感じます。失敗とは言えないかもしれませんが、近隣からクレームも入っているようで、なんとか解決したいです。…
家賃滞納によるオーナーの損失は「保証会社」の利用で防げるか?
SNSも活用して入居希望者の属性を審査する保証会社部屋を借りる際には連帯保証人が必要です。昔は親や兄弟などの身内を保証人としていました。現在は保証会社なるものが台頭してきて、「保証人より保証会社に入ってください」という不動産屋が増えています。 12~13年前までは、不動産屋の大切な仕事として「入居者の審査」がありました。申込書の内容や接客したときの受け答えで、その人の人間性や性格を見極め、職業や収入面などを考慮して保証人の内容と照らし、入居の…
安心だと思っていたのに・・・「サブリース物件」の落とし穴
オーナーが空室や滞納の問題発生に気づきにくい!?失敗事例3 家賃保証・一括借り上げ物件での失敗東日本大震災のとき、新築で建てたアパートが津波の被害にあい、人が住める状態ではなくなりました。そもそも家賃保証契約がついているからこそ、安心して新築した経緯があります。ところがサブリース会社は「大規模修繕をしろ」「契約を解約してくれたら鍵を渡してやる」という態度です。あくまでその会社主導で高額な修繕をしなくてはならず、自分の意思で直すこともできま…
業者が提示する「敷金・礼金・仲介手数料ゼロ」のカラクリ
無条件退居や期間限定の条件がついている可能性も!?敷金・礼金・仲介手数料ゼロ――この条件を見ると、「タダで契約ができて、家賃だけ払えばOK」と思えてしまいます。民泊や旅館、ウィークリーマンションなどと見紛うような条件ですが、これにはいくつかの理由が考えられます。 ①建て替えなどの計画があり、取り壊しまでの間だけ入居できる半年や1年といった短期契約、または一時貸し、鍵の貸与等、いわゆる短期定期借家契約です。その約束の期限には無条件で退去すると…
経験・年齢不問、資格も不要!? 「不動産屋の仕事」の実情
不動産屋の仕事の3本柱は「賃貸」「売買」「管理」まず、不動産屋の仕事とは何でしょうか。大手の不動産会社などは自社で土地を買い上げて建築し、販売するため開発、分譲、流通などもありますが、普通の不動産屋ではそこまではできません。 では普通の不動産屋は何をするのかといえば、他人の物を貸す(賃貸)、他人の物を売る(売買)、そして他人の物を管理してお金をもらう(管理)という仕事です。これは不動産屋の仕事の3本柱です。それに付随した仕事はあれども、つ…
物件と管理会社の「ミスマッチ」による空室トラブル事例
管理会社も物件も問題なし――なぜ空室が続く?失敗事例1 大手の会社に依頼しても空室が埋まらない 大田区の某私鉄駅から徒歩圏に新築アパートを購入したのですが、竣工後3カ月経っても空室が埋まらず、内見すら入らない状態で困っています。財閥系大手の管理会社に任せていますが、まったくレスポンスがありません。募集家賃は6万3000円で、物件の間取りは13平米と狭いものの、都内新築物件としては適正の範囲内だと思います。 オーナーの最大の悩みは「空室が続くこと…
オフィスビル経営を成功に導くための「サブリース会社」の選び方
良い会社を見分ける3つのポイントとは?最後にあなたのビルを満室に導いてくれるサブリース会社の選び方をご説明しましょう。よい会社を見分ける大事なポイントは、 ●会社が経営的に安定しているか●空室解消に寄与する賃料・条件設定ができているか●安全にビル経営を行い、価値向上を図れる管理体制になっているか といった3点です。 これを判断するには、図表のチェックポイントを調査します。 【図表 サブリース会社選びでチェックしたいポイント】サブリース会社…
中古ビルのリフォームのために銀行融資を受ける方法
リフォーム程度では銀行融資は下りにくいが・・・中古のビルではリフォームにかかる融資が問題になります。昔の金融機関は小口の融資も前向きに検討してくれたものですが、最近はそうではありません。銀行担当者もノルマを抱えていますから、できるだけ利益の上がる融資を行いたいと思うのは当然でしょう。 しかも、今は低金利時代です。3000万円を金利3%で貸したとして、そこから得られる利益は年間90万円。この90万円分の利益を出すために審査その他で時間を取られ、手…
空室解消のためにPM会社を活用する際の留意点
PM会社の優劣を左右する「ノウハウ」の蓄積どんな場面であっても行動を起こすためには、どう動くべきかを判断する必要があります。何をすべきかわからないままに動いても問題は解決できません。 その行動の裏づけになるのは、やはりノウハウも含めた情報です。過去、同じような例がなかったか、現在の状況はどうなっているのか、法的にはどう対処すればいいかなど情報があれば、判断は素早く下せます。 逆に判断材料となる情報がなく、いい加減な判断しか下せない場合には…
プロパティマネジメント会社の持つ「情報」の重要性
ビルの「情報」で賃料の値下げ交渉に対処するさて、前回ご紹介したPM業務自体は筆者の会社独自のものではありません。同様の業務を行っている会社であれば、主な業務内容として同じ項目が挙げられているはずです。 以前の、別の連載記事で筆者の会社が独自に作成している募集条件比較表をご紹介しました。競合となるであろうビル数十棟を見て歩き、20棟ほどに絞り込んで、順位づけするというもので、あらゆる面から見た情報を徹底的に収集しています。筆者の会社では市場…
ビル経営を委託する「プロパティマネージャー」の業務内容
テナント募集だけではないPMの役割プロパティマネジメント業務について具体的に説明しましょう。業務の内容は大きく、テナント募集関連業務、キャッシュマネジメント業務、テナントマネジメント業務に分けられます。 PMの業務は単独ではなく複雑に絡み合うテナント募集関連業務とはマーケットの分析や周辺競合物件の調査に始まり、テナント募集時及び契約時の条件設定、入居者の決定、契約、更新などのことで、主に空室を埋める作業です。 続くキャッシュマネジメント業務…
賃貸経営で「家賃保証」「サブリース」を利用するリスクとは?
「家賃保証」にも関わらず家賃の引き下げを迫られる!?地方の物件の仲介、あっせんに熱心な不動産業者の中には、家賃保証やサブリースなどを積極的に謳っているところがあります。 そのため、「賃料を保証してくれるのなら、少々賃貸ニーズが落ち込んでも問題ないのでは」と思う人がいるかもしれませんが、そのような業者の宣伝文句を額面通りに受け止めるのは危険です。 まず、家賃保証については、仮に保証期間を10年などと約束しながらも、契約書の中に、賃貸市場の動向…
オフィスビル経営を託す「プロパティマネージャー」の選び方
長期的な資産としてビルを「育てる」視点があるか?前回の続きです。 筆者の会社では、ひとりのプロパティマネジャーが担当するのは4~5棟と無理なく目が届き、きめ細かい対応ができる範囲です。また担当するビルについてはひとりでPMだけでなく、BMも行っています。PMとBMはそもそも車の両輪のようなものですから、両方を知り、互いにうまくかみ合っていくように仕事を進めることが大事だからです。 そのため、当社のプロパティマネジャーは、担当するビルについては設備…
オフィスビルの価値を左右する「プロパティマネジメント」とは?
テナントのニーズに応えるための必要なPM・BMとは?プロパティマネジメント(PM)、ビルメンテナンス(BM)といった概念は10年ほど前にアメリカから日本に入ってきたものです。それまではすべてをひっくるめてビル経営といい、昔の大家さんはそのすべての業務を自分でやっていました。ビルの数が少なく、設備がどうの、セキュリティがどうのとあれこれ要望がなかった時代には、それでもやっていけたのです。 しかし、今は違います。ビルは増え、建物の構造や設備は非常…
不動産業界で「サブリース」が誕生した経緯とは?
海運業を営むクライアントの存在がきっかけ!?私がサブリース(転貸)というビジネスモデルを思いついたのは30年以上も前。クライアントのなかに海運業を営む企業があったことがきっかけです。 賃貸の仲介ではどんな客を紹介しても手数料は上限で1カ月まで。長期に入居してくれる優良企業を紹介しても、滞納したり、ほかのテナントに迷惑をかけるような会社を紹介しても手数料は変わりません。 しかし、船の場合は違います。仲介を手がける会社が企業に船を紹介すると、そ…
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