オフィスビル経営を託す「プロパティマネージャー」の選び方

前回は、オフィスビル経営に必要なビルマネジメント、プロパティマネジメントという業務について説明しました。今回は、オフィスビル経営のビジネスパートナーとして、どのようなプロパティマネージャーを選ぶべきなのかを見ていきます。

長期的な資産としてビルを「育てる」視点があるか?

前回の続きです。

 

筆者の会社では、ひとりのプロパティマネジャーが担当するのは4~5棟と無理なく目が届き、きめ細かい対応ができる範囲です。また担当するビルについてはひとりでPMだけでなく、BMも行っています。PMとBMはそもそも車の両輪のようなものですから、両方を知り、互いにうまくかみ合っていくように仕事を進めることが大事だからです。

 

そのため、当社のプロパティマネジャーは、担当するビルについては設備についてもテナントについても事細かに把握しており、そのビルに最適な経営が行えるようになっています。業務を機械的にこなし、単純に目先のことだけを考えるのではない、もっと長期的に資産を活かす、伸ばすことを考えることができるのです。

 

いってみれば、オーナーとともに主体的にビルを育てるPMというわけで、これはオーナーの利益につながり、ひいては当社の利益にもつながっています。つまり、当社は共存共栄できるビジネスパートナーとしてビルオーナーと仕事をしているのです。

テナント賃料など金銭面の開示を行ってくれるか?

その観点から、当社では、通常開示されることが少ないテナントとの転貸契約内容を明確にしています。共存共栄のためには互いに信頼し合うことが大切ですし、そのためには金銭面における透明性は欠かせないものだからです。

 

また、賃料は相場によって変わるため、当社では大体3年に一度オーナーと賃料の見直しの機会を設けるようにしています。たとえば、3年契約で5回更新すると計15年。その間の賃料動向によっては、どちらか一方が儲けたり、損したりする期間があるかもしれませんが、15年トータルでは互いの取り分の比率は同じになるようにと考えています。

 

どちらか一方だけが勝ち続け、一方が負け続ける状況ではパートナーとして仕事はできません。ビジネス書などでいうところのWINーWIN、双方が互いに利益や成長発展が期待できる関係でなければ、長い付き合いはできないからです。

本連載は、2010年12月21日刊行の書籍『空室を抱える中小オフィスビルオーナーのための満室ビル経営』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

サブリース株式会社 代表取締役

1946年岩手県宮古市生まれ。1969年に都留文科大学を中退、東都商事株式会社に入社。貸事務所仲介営業に従事し、入社から5カ月で営業管理職兼トップ営業マンと して活躍する。その後、同社を3年10カ月で退社、26歳 で独立を果たす。40年以上にも及ぶ業界経験のなかで、 貸事務所の仲介のみならず、貸ビルの設計・開発ならびに リフォームを含めたビルのコンサルティングも手掛け、多く の空室に悩むオフィスビルを再生させてきた。また、業界に先駆け、貸事務所の転貸業(サブリース)を考案するな ど、その豊富な経験を活かし、現在はサブリース株式会社 にて、オフィスビルの設計、開発、再生に力を注いでいる。

著者紹介

連載「サブリース」の活用で成功するオフィスビル経営

空室を抱える 中小オフィスビルオーナーのための 満室ビル経営

空室を抱える 中小オフィスビルオーナーのための 満室ビル経営

佐々木 泰樹

幻冬舎メディアコンサルティング

サブプライム問題、リーマンショックを経て、悪化した賃貸オフィスビル市場は依然厳しく、地方都市では都心以上に苦しい状況にあります。そのような中、特に中小規模のオフィスビルは、バブル期以前に建った築20年以上のビルが…

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