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ADHDの子どもの睡眠障害
ADHDの子どもには、睡眠障害が起こる可能性が高いことが、さまざまな研究で指摘されています。特徴的な睡眠障害として、寝付きの悪さ(入眠困難)と夜間に何度も目を覚ますこと(中途覚醒)が挙げられます。
【原因】
なかなか寝付けない原因は、ADHDの子どもの頭の中では、繁忙な思考や興奮が絶えず起こっているためです。夜中に目が覚めてしまうことも、脳が一晩中活発に働いている状態のため、深い眠り(ノンレム睡眠)に入ることが難しいからだと言われます。
【対処法】
睡眠障害は、日中の活動や学習能力にも影響を及ぼすことがあるので、できることから対策をしていけるといいですね。そこで、睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」の分泌を促進する対策をご紹介します。
①規則正しい睡眠
まず見直したいのが、規則正しい睡眠スケジュールです。毎朝同じ時間に起床し、窓を開けて太陽の光を浴びるように心掛けると、体内時計が整い自然な睡眠リズムが促されます。
②入眠儀式
就寝時間を固定したら、就寝前のルーティン(入眠儀式)を作ることも有効です。絵本を読む、ゆったりした音楽を聴く、ストレッチや深呼吸をするなど、子どもがリラックスできる習慣を取り入れてみましょう。
③光の調節
メラトニンの分泌は主に光によって調節されるため、夜に明るい照明の中にいると分泌が抑えられてしまいます。夕食後は間接照明などを活用し、スマホやタブレットなどのブルーライトを避けることも重要な要素の一つです。
④適度な運動
また、 ADHDの子どもは、適度な運動をすることでエネルギーを発散させる必要があります。日中に活発な運動を取り入れ、夜はリラックスの時間を設けることが、良質な睡眠に繋がります。
睡眠の質を向上させるため、その子に合った最適なサポートを見つけていきましょう。
「夜驚症」と「発達障害」との関係性
夜中に突然泣き叫ぶ子どもの姿に驚かされたことはありませんか? 「夜驚症」とは、子どもが深い睡眠の状態から突然、叫んだり泣いたりする現象のことを指します。周りからの呼びかけや刺激に反応せず、翌朝、本人はエピソードを覚えていないことも特徴です。一般的に、夜驚症は3歳から12歳までの幼児や小児に見られることが多いと言われます。
具体的な原因ははっきりとわかっていませんが、子どもの神経系や脳の発達と関連していると考えられています。一部の研究では、夜驚症と発達障害との関連性が指摘されています。特に、感覚過敏や情緒のコントロールに関連する困難を持つ子どもたちは、夜驚症を経験することが多いとされています。
ただし、夜驚症を示す子どもがすべて発達障害を持っているわけではありませんし、逆もまた然りです。発達障害だけでなく、日々の生活のストレス、睡眠不足、一時的な体調不良など、多岐にわたる要素が原因として想定されています。
神経系が未熟な段階であるため、睡眠の過程で正常な制御が行われず、夜驚症が発生するというのも一つの可能性です。そのため、脳機能の発達に偏りのある発達障害の子どもにおいては、発症する確率がほか子どもよりも高い傾向にあります。
夜驚症は子どもの2~7%が発症すると言われており、ほとんどの場合は思春期までに自然に改善されます。頻度がさほど多くないときは、睡眠リズムを一定にして、寝室の環境を安全に保ち様子を見ることがほとんどです。
できる対応としては、リラックスした寝室環境の提供や規則正しい生活習慣の形成が重要です。もし頻繁に起こる場合や生活に支障をきたしている場合は、医師や専門家に相談することをおすすめします。
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