相手との関係性が深まるとき=「気持ちが通じ合ったとき」
三流は、相手と距離をおき、
二流は、「何をしたか?」で関係性を深めようとし、
一流は、どんな質問で関係性を深める?
相手との関係性が深まるとき。それは気持ちが通じ合ったときではないでしょうか。
「え! 〇〇さんもあの漫画好きなんですか?」と趣味が一致したとき。これは好きという気持ちが重なり合った瞬間です。
「私も毎週見てます! あのドラマほんとに泣けますよね〜」というときも、感情が動くツボが合致したときです。
また、同じ体験を通じて楽しい気分を一緒に味わったときも、相手が切ない気持ちを理解してくれたときも。人は感情を交換したときに距離がグッと縮まります。
それを踏まえると、「事柄」よりも「感情」に触れる質問の方が、相手との関係性を深めることがわかります。
◆一流は、事柄ではなく「相手の気持ち」に触れる質問をする
事柄とは、「何をしたか?」を聞く質問です。
「週末は何をされたんですか?」
「今何のプロジェクトに取り組んでいるのですか?」
それが悪いというわけではありません。その質問が必要なときもあるでしょう。
しかし、一流はもう一歩関係性を深める質問をします。
A:「週末は久しぶりに海に行ってきました」
B:「海! いいな〜! 久しぶりに行って気持ちよかったのではないですか?」
「それをしたとき、どう感じましたか?」という、まさに感情に触れる質問です。
A:「50周年を記念した新商品の開発に携わっておりまして」
B:「お! 一大プロジェクトですね! どうです? 楽しいですか?」
これも相手の気持ちに触れる質問です。
相手の返答は、「楽しいです!」かもしれないし、「それが実は……」と思いもよらぬ気持ちを吐露してくれるかもしれません。これも感情を交換することで距離が縮まったからこそです。
ヒーローインタビューでは、「今のお気持ちは?」「手応えありましたか?」「やりきった感はありますか?」と質問するケースがあります。
これもヒーローと視聴者の気持ちを通じ合わせるシーンです。
喜ばれる質問は、相手の感情にフォーカスする質問。
「すごくワクワクしたのではないですか?」「最高に幸せだったのでは?」
などの前向きな感情を宿す質問から、
「だいぶご苦労されたのではないですか?」
「相当大変だったのでは?」「それは切なかったのでは?」
などと辛かった感情を癒やす質問に至るまで。
相手との関係性を深めるためには、「何を?」を質問したあとに、もう一歩踏み込んで「どう感じたか?」まで質問してみてください。
まさに相手の感情に素手で触れたような、相手のことが本当によく理解できる質の高いコミュニケーションになります。
【Road to Executive】
一流は、「どう感じたか?」で距離を縮める
★感情を交換することで関係性を深める
桐生 稔
株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役
日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー
日本能力開発推進協会上級心理カウンセラー
一般社団法人日本声診断協会音声心理士
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