(※写真はイメージです/PIXTA)

公式X(旧Twitter)で日々ライフハックを発信し、フォロワー24万人超を誇る元陸上自衛官エッセイスト・ぱやぱやくん氏。ぱやぱやくん氏は、陸上自衛隊で学んできたさまざまな教えの中には、退職後に「あの教えはとても素晴らしいものだったな」と心底実感することが数多くあるといいます。ぱやぱやくん氏の著書『「もう歩けない」からが始まり 自衛隊が教えてくれた「しんどい日常」を生きぬくコツ』(育鵬社)より一部を抜粋し、日常生活に役立つ知識を紹介します。

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「治安の良し悪し」は自分の目で実際に確認すべし

自衛官は、現場に地図を持って来て、その土地の経路や危険地域、地盤などを自分の目と足で調べていきます。これを「現地偵察」と言います。

 

地図上では問題のない経路であっても、実際に足を運ぶと、オンボロの橋だったとか、地面がぬかるんでいて車両が通れないなどの状況がわかることがあります。つまり、どんなに事前の情報がたくさんあっても、自分の目で実際に見ないと実情はわからないということです。

 

あなたが今、住んでいる地域も、地震や大洪水が発生すると、土砂崩れの危険性の高い場所や、通れなくなる道は必ず出てきます。そうした状況をイメージしながら近所を歩いてみると、きっと発見はあるはずです。

 

■ハザードマップは有用だが、過信せず防災対策を取るべき

各自治体は、洪水ハザードマップや、土砂災害ハザードマップなどを配布しているので、そのマップを持って実際に歩き、「ここは危険そうだな」と確認するのもいいでしょう。

 

ただし、ハザードマップは絶対ではありません。調査には限界があるため、暫定的なものにすぎないのです。たとえば、東海大学の阿蘇キャンパスは1973年に建てられましたが、断層の直下にあったため、2016年の熊本地震で甚大な被害を受けました。つまり、1970年代の技術だったとはいえ、大学のキャンパスでさえも、建設する際に想定外の災害を見積もることは難しかったのです。

 

ハザードマップを過信することなく、家の耐震補強などは十分に行うべきでしょう。例にあげた東海大の阿蘇キャンパスも、耐震補強していた部分は崩壊が少なく、行っていなかった部分は顕著に崩れたそうです。

 

防災に対する情報は絶対的なものではないので、あくまでも暫定的なものとして考えておきましょう。

「張り紙」は治安や民度のバロメーター

■張り紙がある=「ルールが守られていない」という証拠

転職や引っ越しなどにより、新しい環境に移ることを考えている人は、その環境を判断するために張り紙を見るのがおすすめです。張り紙は治安や民度のバロメーターだからです。

 

そもそも、みんながルールを守り、常識的な行動をしていたら、張り紙を貼る必要などありません。張り紙が貼られているということは、「ルールが守られていない」という証拠です。

 

■「貴重品をしっかり管理しよう」⇒紛失リスクがある、「いじめはやめよう」⇒お察し

まず、職場ですが、「貴重品をしっかり管理しよう」「明るく挨拶をしよう」と書かれているようであれば、「貴重品が紛失したことがある」「挨拶が少ない」と考えていいでしょう。

 

さらにひどい職場になると、「いじめはやめよう」や「飲酒禁止」などの張り紙が追加されます。そのような張り紙がある会社への就職はよく考えた方がいいでしょう。

 

■強い口調(〇〇厳禁、~するな等)の注意書きがある⇒避けた方がいい

次に賃貸物件を借りる際の話をしましょう。まず、マンションのロビーに、「夜中は小さな声で話しましょう」「ドアは静かに閉じましょう」と大きく書いてあったら要注意です。まったくマナーを守らないうるさい住人がいるか、非常に神経質な住人がいる可能性が高いです。

 

「不法投棄厳禁」や「しょんべんするな」などの張り紙がある物件や、複数の外国語で強い口調で注意書きがある物件は、治安が良いわけがないので避けた方がいいでしょう。

 

また、近所の公園に「飲酒するな」「寝るな」「火気厳禁」「痴漢はすぐに通報してください」「ゴミを捨てるな」などの張り紙が多い場合は、「不審者が多い」と考えていいでしょう。ついでに言うと、近所の電柱に闇金の張り紙が多い場合も要注意です。

 

張り紙はバロメーターですので、新しい場所に行ったときは見ることをおすすめします。

 

ちなみに海外派遣や出張を経験した自衛官から、「少しでもゴミの多い通りは避けろ」と聞いたことがあります。通りが一本違うだけで、別世界のレベルで治安が悪くなることもよくあるそうです。治安が安定している地域でも、不穏な空気を感じるようなら立ち入らないのが吉でしょう。

近所のネコが見知らぬ人にも人懐っこい⇒かなり治安がいい

一方で、治安の良い地域の見分け方ですが、近所のネコと目が合ったときに「にゃお」と言って近寄ってくるようであれば、治安はかなり良いです。警戒心の強いネコが、見知らぬ人に近寄ってくるということは、地域にネコをいじめる心の荒んだ人がおらず、住んでいる人たちの心が温かいという証拠になります。

 

こちらも判断基準の一つとしておくと良いでしょう。ただし、もちろん例外はありますので、あくまでも総合判断してください。

 

 

ぱやぱやくん

防衛大学校卒の元陸上自衛官。退職後は会社員を経て、現在はエッセイストとして活躍中。名前の由来は、自衛隊時代に教官からよく言われた「お前らはいつもぱやぱやして!」という叱咤激励に由来する。著書に『今日も小原台で叫んでいます 残されたジャングル、防衛大学校』『陸上自衛隊ますらお日記』(どちらもKADOKAWA)、『飯は食えるときに食っておく 寝れるときは寝る』(育鵬社)などがある。

 

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※本連載は、ぱやぱやくん氏の著書『「もう歩けない」からが始まり 自衛隊が教えてくれた「しんどい日常」を生きぬくコツ』(育鵬社)より一部を抜粋・再編集したものです。

「もう歩けない」からが始まり 自衛隊が教えてくれた「しんどい日常」を生きぬくコツ

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ぱやぱやくん

育鵬社

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