今回は、環境に配慮した住宅を建てる際に活用できる「投資型減税」について説明します。※本連載は、証券アナリスト/AFPの頼藤太希氏、CFP/DCプランナーの高山一恵氏の共著、『税金を減らしてお金持ちになるすごい!方法』(河出書房新社)の中から一部を抜粋し、税金を減らし、お金を貯めるノウハウをご紹介します。
「認定長期優良住宅」と「認定低炭素住宅」とは?
以前紹介した住宅ローン控除は、マイホームを購入し、ローンを活用した場合に所得税の特別控除が受けられるというものでした。
ここで紹介するのは、住宅を購入する際、ローンを組んでいなくても投資型減税の特別控除を受けられる制度です。
この特別控除は「認定長期優良住宅」、もしくは「認定低炭素住宅」を購入する場合に適用になります。
認定長期優良住宅とは、耐震性、耐久性にすぐれ、環境に配慮された住宅のこと。認定低炭素住宅は、二酸化炭素の排出を減らす工夫がなされた住まいのことで、どちらも一定の要件を満たしたものを指します。これらの住宅ローンを活用せずに購入した場合、その対象となる金額の10%が特別控除として認められます。
「住宅ローン控除」とは併用できない点に注意
性能強化費用相当額は、2014年(平成26)4月以降に居住した場合、「住宅の床面積×4万3800円」で算出します。控除対象限度額は650万円、最大控除額は65万円です。認定低炭素住宅の場合も同様です。
投資型減税はローン減税とは異なり、適用できるのは購入して居住した年のみですが、この制度を活用するかしないかで、節税効果に大きな影響がでます。住宅関係の減税制度は毎年変更されることが多いのできちんと確認するようにしましょう。
なお、住宅ローン控除と併用することはできないので注意してください。
【図表 長期優良住宅の投資型減税の概要】
株式会社Money&You代表取締役
中央大学客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。
2015年に株式会社Money&Youを創業し、現職。女性向けWebメディア「FP Cafe」や「Mocha(モカ)」を運営。マネーコンサルタントとして日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『1日1分読むだけで身につくお金大全100』(自由国民社)、『はじめてのFIRE』(宝島社)、『そのままやるだけ!お金超入門』(ダイヤモンド社)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)など著書多数。
日本証券アナリスト協会検定会員。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。
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株式会社Money&You取締役
慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、株式会社エフピーウーマンを創業、10年間取締役を務め退任。
その後、株式会社Money&Youの取締役に就任。講演活動、執筆活動、相談業務を行い、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。
『はじめての資産運用』(宝島社)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)、『やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方』(きんざい)など著書・監修書多数。
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