(※画像はイメージです/PIXTA)

不動産投資に興味のある初心者の方に向けて、失敗しない物件の探し方や選び方を解説します。また、個人や初心者が不動産投資物件サイトを活用するコツもあわせて紹介します。

本記事では、不動産投資の初心者に向けて、不動産投資物件の探し方と失敗しない選び方について解説します。

 

個人や初心者でもお得な不動産投資物件を見つけるコツがわかりますので、ぜひ参考にしてください。

目次
1. おすすめの不動産投資物件サイト
1.1.『楽待』
1.2.『健美家』
1.3.『LIFULL HOME'S不動産投資』
1.4.『東急リバブル(投資用)』
1.5.『at home 投資』
2. 不動産投資用物件を選ぶときの11のポイント
① 表面・実質利回りが許容できる範囲である
② 建築法規違反や瑕疵の有無がない
③ 借地権がついていない
④ エリアの価値が落ちていない
⑤ 資産価値が高く融資の金利が低い
⑥ 賃貸需要がある
⑦ 修繕費が許容範囲である
⑧ 物件価格が相場に合っている
⑨ レントロールが落ちていない
⑩ 減価償却費が高い
⑪ 共用部が適切に使われている
3. 不動産投資物件の探し方
3.1. 不動産ポータルサイトを確認する
3.2. 競売物件情報を確認する
3.3. 不動産投資会社に紹介してもらう
3.4. 不動産会社に連絡をもらう
3.5. 他ジャンルの不動産投資家と連絡する
3.6. 情報誌や新聞・チラシ広告を確認する
4. 不動産投資用の物件選びは慎重に行う

1. おすすめの不動産投資物件サイト

(※画像はイメージです/PIXTA)
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不動産投資の物件数は非常に多く、すべての物件を一つ一つ歩いて探すのは大変です。そこで便利なのが、不動産投資物件サイトです。ここでは、おすすめの不動産投資物件サイトを5つご紹介します。

 

1.1.『楽待』

『楽待』は、株式会社ファーストロジックが運営している不動産投資物件サイトです。掲載物件数は約7万件(2022年5月時点)で、会員登録すると不動産会社から非公開物件がメールで届くようになります。

 

『楽待』では、初心者が不動産投資に必要な学習・購入・運用・売却の流れを理解するためのコンテンツが豊富です。たとえば、投資家のコラムや専門家のアドバイスが掲載された「楽待不動産投資新聞」が無料で読めます。不動産投資をこれから始めたいと考えている初心者の情報収集にもおすすめです。

 

1.2.『健美家』

『健美家』は、健美家株式会社が運営している国内最大規模の不動産投資物件サイトです。月間閲覧数が約1,400万PVにものぼり、幅広い不動産投資家が利用しています。掲載物件数は約5万件(2022年5月時点)で、利回りやエリア別など様々な検索条件を設定できます。 

 

『健美家』も『楽待』と同じく検索条件を登録しておくと、物件情報がメールで送られてきます。エリアにもよりますが、マンションの1室なら100万円台の物件が見つかることも少なくありません。会員登録をしておくと、掘り出し物件にも出会いやすくなるでしょう。

 

1.3.『LIFULL HOME'S不動産投資』

LIFULL HOME'S不動産投資は、株式会社LIFULLが運営している不動産投資物件サイトです。収益物件の購入だけでなく、建築からリフォームまで不動産に特化したプラットフォームとなっています。

 

掲載物件数は約3万件(2022年5月時点)で、『楽待』『健美家』よりは少ないですが、更新頻度を2週間に設定しており、鮮度の高い物件情報が特徴です。

 

株式会社LIFULL(旧株式会社ネクスト)は日本初の不動産ポータルサイトを開設し、不動産流通におけるビッグデータを集めてきた歴史があります。エリアや駅ごとの希望間取りや、平均家賃などの情報が豊富なため、物件需要を調べる際にも重宝します。

 

1.4.『東急リバブル(投資用)』

『東急リバブル投資用(投資用)』は、東急リバブル株式会社が運営している不動産投資物件サイトです。自社の投資用物件に限定して掲載されているのが特徴で、ニューヨークやタイ、バンコクなどの海外不動産も検索できます。

 

掲載物件数は約3千件(2022年5月時点)と他の不動産投資物件サイトよりも少ないですが、自社のネットワークを使って入居者募集や賃貸管理まで、まとめて行っています。また、空室賃料や住宅設備の保証もあるため、初めての不動産投資でも安心です。

 

1.5.『at home 投資』

『at home 投資』は、アットホーム株式会社が運営している不動産投資物件サイトです。全国の加盟店が利用している『不動産業務総合支援サイト(ATBB)』などを提供している会社のため、信頼性のある物件情報を検索できます。

 

掲載物件数は公表されていませんが、全国の不動産会社とのネットワークがあるため、相当数の物件が掲載されていると想像できます。利回り15%以上やオーナーチェンジ物件など、様々な条件で検索できるのも特徴です。

2. 不動産投資用物件を選ぶときの11のポイント

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

不動産投資物件サイトを活用すれば、希望条件に合った収益物件が見つかりやすくなります。ただし、物件を選ぶ際の注意点を知らないと、失敗するリスクが高まります。

 

ここでは、不動産投資物件サイトを活用して物件を選ぶ際のコツを解説します。

 

① 表面・実質利回りが許容できる範囲である

利回りとは、不動産投資を始めるにあたって欠かせない知識の一つです。利回りには「表面利回り」と「実質利回り」があり、物件情報には表面利回りが記載されていることがほとんどです。表面利回りは、以下の算式で算出できます。

 

表面利回り=年間家賃収入÷物件購入価格

 

ただし、表面利回りには、物件購入時の仲介手数料や固定資産税、修繕費などが含まれていません。

 

一方で、実質利回りは初期コストやランニングコストを含めた数値で算出するため、表面利回りよりも現実的な計算ができます。

 

実質利回り=年間家賃収入÷(物件購入価格+購入時の経費+年間の経費)

 

不動産投資では、表面利回りよりも実質利回りを重視して判断することが重要です。ただし、利回りの高さだけを重視して物件を探すのは望ましくありません。なぜなら、利回りが高い物件は地方に多く、物件価格が安く抑えられるので、利回りは高くなりやすいからです。

 

そのため、利回りが低くても人気エリアにあり、立地条件がいい物件のほうが空き室になりにくく、結果的に安定した家賃収入が得られやすいです。利回りだけにこだわらず、物件の資産価値なども意識することが大切です。

 

参考までに、全国主要都市のワンルームマンションとファミリー向けマンションの期待利回り相場を紹介しておきます。

 

※出典:第45回 不動産投資家調査 ※2021年10月調査
※出典:第45回 不動産投資家調査
※2021年10月調査

 

② 建築法規違反や瑕疵の有無がない

投資物件を購入する際には、建築法規違反や瑕疵(かし)の有無を確認しましょう。理由は、物件購入の際にローンが組みにくくなったり、売買時にペナルティが科されたりするからです。

 

建築法規違反には、以下のようなものがあります。

 

  • 建ぺい率、容積率オーバー
  • 確認申請で提出した図面と異なる建物を建築した
  • 許可を受けたときと異なる用途で使用した

 

上記のなかで最も多いのは、建ぺい率や容積率がオーバーする事例です。たとえば、新築時は建ぺい率や容積率が許容範囲でも、フロアの増改築によって規定違反になるケースがあります。建築法規に違反しているかは、建築確認証と検査済証の有無で確認できます。

 

また、不動産投資における瑕疵とは、物件に生じた何かしらの欠陥のことです。物件を売却する際に「通常では見つけられるはずのない瑕疵」があった場合、売主は買主から損害賠償や契約解除を求められることがあります。

 

たとえば、シロアリ被害が発覚した場合は、買主から請求されている限り、売主には損害賠償や修繕費の支払い義務が生じてしまいます。

 

瑕疵担保責任による損害を減らすには、念入りに住宅診断をするのがおすすめです。住宅診断には5~7万円の費用がかかりますが、リスクに備えるためにも検討しましょう。

 

③ 借地権がついていない

借地権とは、地主に地代を払って土地を借りる権利です。不動産投資において借地権はデメリットに働くこともあるので、注意して選びましょう。

 

たとえば、借地権付きの土地は、銀行の融資が受けにくくなります。他人の土地に建物を建てるため、担保評価が低くなるからです。また、融資が厳しくなると買い手がつきにくくなるため、物件を売却できないことも少なくありません。定期借地権の場合は更新がないため、特に不動産投資には不向きです。

 

借地権の有無は、登記簿謄本で確認できます。土地と建物の所有者が異なる場合は、建物の所有者が土地を借りて建築している可能性があります。

 

④ エリアの価値が落ちていない

不動産の価値は、エリアの価値と比例しているといっても過言ではありません。たとえば、街に活気があり、住環境がよいところには人が集まりやすくなります。また、再開発が進んでいるエリアも、将来的に人が集まってくる可能性が高まります。

 

エリアには利回りの相場があるため、物件の利回りが上回れば収益が出やすい物件になります。そのような物件は優良物件ともいえるため、売却しやすいのも特徴です。

 

⑤ 資産価値が高く融資の金利が低い

不動産投資で融資を受ける際は、金利が低いことが収益アップにつながります。なぜなら、金利が低いとローン支払いのコストが減るため、手元に残る収益が増えるからです。

 

不動産投資ローンの金利は、物件・契約者の属性・借入れする銀行が大きく関係しています。

 

たとえば、アパートよりもマンションのほうが耐用年数が長いため、金利が低い傾向があります。耐用年数が長いほど、ローン返済が滞った際に銀行側が債務の返済に充てやすいためです。特に、駅に近い場所のマンションほど資産価値が下がりにくい特徴があります。

 

⑥ 賃貸需要がある

不動産投資で収益を出すには、購入した物件に賃貸需要があるかが重要です。賃貸需要を把握するには、主に以下のような方法があります。

 

  • 競合物件の空室率はどの程度か?
  • 駅からの距離はどの程度か?
  • 空室期間はどの程度か?

 

空室率は『LIFULL HOME'S』などの賃貸情報サイトで調べられます。また、賃貸物件を検索する際は、「駅徒歩10分以内」などの検索条件を設定することが多いため、そういった物件は需要が下がりにくくなります。また、空室期間については、後ほどご紹介するレントロールで確認可能です。

 

⑦ 修繕費が許容範囲である

物件購入時に修繕費がどの程度かかるか把握していないと、想定していた収益が期待できません。修繕部分における費用の目安は、以下を参考にしてください。

 

  • 大規模修繕(外壁やタイルの修繕):一戸あたり約100万円
  • 原状回復(ハウスクリーニングや設備の交換):約10~20万円

 

修繕費の見積もりは、リフォーム業者と一緒に内見するのが確実です。また、国土交通省は12年に1回の大規模修繕を推奨しているため、物件の築年数と耐用年数を把握しておきましょう。

 

⑧ 物件価格が相場に合っている

物件価格が相場に合っているかも重要な要素です。物件相場よりも価格が安い場合は、何かしらの原因が考えられます。たとえば、近隣に歓楽街があったり、線路に近かったりするケースです。

 

物件相場の調べ方は、不動産投資物件サイトなどで類似物件を確認する方法があります。同じエリア内で明らかに相場から外れていなければ問題ありません。また、不動産会社に直接問い合わせると、入居者が決まりにくい理由を教えてもらえます。

 

ただし、相場に対して格安の物件は、オーナーや不動産会社が売りたがっている物件の可能性もあるため、情報をすべて鵜呑みにするのは危険です。心配な方は、現地に行って確認するのが確実です。

 

⑨ レントロールが落ちていない

レントロールとは、不動産の賃貸情報を一覧にしたものです。たとえば、家賃・共益費・契約期間・契約者などの情報が一目でわかります。レントロールの内容がよいほど査定額が上がり、物件は高く売れる傾向があります。逆に、レントロールが落ちやすい場合は、以下のようなケースです。

 

  • 相場に対して賃料が高すぎる、または低すぎる
  • 収益性は高いが、家賃にばらつきがある
  • 敷金を預かっていない

 

レントロールは、オーナーチェンジのタイミングで引き継ぎされるのが一般的です。レントロールはオーナー、または不動産会社が作成しています。確認したい場合は、不動産会社に相談してみましょう。

 

⑩ 減価償却費が高い

減価償却とは、不動産を購入したときに発生した費用を、毎年の経費として一定年数計上できる仕組みです。減価償却できるのは建物のみで、土地には該当しません。

 

この減価償却は、一定の金額を所得から差し引くことが可能です。減価償却費が大きいと、所得税や住民税を減らせるため、上手く活用しましょう。

 

減価償却費の計算方法は、以下の2種類があります。

 

  1. 定額法:建物価格÷減価償却期間
  2. 定率法:(建物価格-減価償却累計額)×償却率

 

定額法は毎年一定額を計上するのに対し、定率法は減価償却費が毎年減っていくのが特徴です。ただし、定率法は2016年の税制改正で廃止されているため、参考程度で大丈夫です。

 

⑪ 共用部が適切に使われている

不動産投資で盲点になりやすいのが、共用部です。共用部が適切に活用されていないと、入居者の質が低下し、空室率が上がってしまうことも少なくありません。たとえば、共用部のチェックには以下のようなポイントがあります。

 

  • ゴミ捨て場の清掃状況はどうか? ルールに従って出されているか?
  • 共用部に私物が放置されていないか?
  • 部外者のたまり場になっていないか?

 

これらはポータルサイトでは確認できないため、不動産会社に確認するか現地に足を運ぶのが確実です。

3. 不動産投資物件の探し方

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

ここからは、実際にどのような方法で不動産投資物件を探せばいいのか順番に解説します。自分に合った方法を見つけましょう。

 

3.1. 不動産ポータルサイトを確認する

冒頭でご紹介した不動産ポータルサイトで物件を確認する方法は、パソコンやスマホがあればいつでも検索できるのがメリットです。また、会員登録をすると、設定した条件で物件情報が届くため、最も手軽な方法です。

 

ただし、簡単に物件を探せるということは、条件のよい物件は即決してしまう可能性があることを意味します。また、条件のよい物件が長期間残っている場合は、何かしら理由があることが多いので注意しましょう。

 

不動産ポータルサイトを使う際は、物件相場や利回りなどの情報収集のために使うのがおすすめです。よい物件を見つけた際は、不動産会社に問い合わせして内見するといいでしょう。

 

3.2. 競売物件情報を確認する

競売物件とは、所有者が債務を返済できなかった際に、地方裁判所によって差し押さえられている物件のことです。裁判所は債権者から申し込みを受けると物件が競売に出され、一定期間で入札が行われます。

 

競売物件のメリットは、相場よりも安く購入できることです。また、裁判所から購入するため、権利手続きが簡単なことも魅力です。

 

デメリットとしては、競売物件は内見ができないことが挙げられます。実際に物件を見ずに購入するため、イメージと異なる場合も少なくありません。また、物件に問題が見つかった際に、損害賠償や契約解除ができないのも注意が必要です。さらに、物件を購入する際の融資を敬遠されることも多いため、多額の初期費用が必要になるケースもあります。

 

そのため、競売物件は賢く使えばお得ですが、初心者にはおすすめできない方法といえるでしょう。

 

3.3. 不動産投資会社に紹介してもらう

不動産ポータルサイトで相場観を養うことは大切ですが、よい物件はすぐになくなってしまいます。

 

よい物件を見つける確実な方法は、不動産投資会社の担当者と関係性を作ることです。不動産投資会社に本気度が伝われば、ポータルサイトに掲載される前の非公開物件を紹介してもらいやすくなります。

 

また、不動産投資会社では、不動産投資の基礎知識や物件の選び方、運用方法などを紹介するセミナーを開催している場合もあります。セミナーに参加すると相談もしやすくなるので、積極的に参加してみましょう。

 

3.4. 不動産会社に連絡をもらう

不動産会社に希望条件を伝えておくと、メールや電話で物件を紹介してもらえます。特に、年収や資産額、融資枠などを伝えておくと本気度が伝わるため、優先的に物件を紹介してもらえる可能性が高まります。

 

不動産投資会社は、契約が成立すると仲介手数料(報酬)が入ってくるようになっています。仲介手数料が売り上げとなるため、物件を紹介しても内見する意思のないと後回しにされる傾向があります。そのため、不動産会社に物件情報を依頼する際は、できるだけ購買意欲をアピールしておくとよいです。

 

3.5. 他ジャンルの不動産投資家と連絡する

優良物件はポータルサイトではなく、不動産会社に直接聞いたほうが出会える確率は高まります。さらに確実性を求めるのであれば、他ジャンルの不動産投資家と連絡を取ることです。

 

しかし、不動産投資家に知り合いがいない人は、どのようにつながればいいのかわからない方も多いでしょう。

 

不動産投資で成功している人とつながるには、知人から紹介してもらうのが確実です。たとえば、税理士や司法書士、弁護士などの士業の方は、不動産投資家に知り合いがいる可能性があります。また、不動産会社の営業マンと関係性を作ることができれば、知り合いを紹介してくれることもあります。

 

ただし、話がしたいと伝えるだけでは、お願いする相手や投資家の方にメリットがありません。もし連絡が取れたときは、謙虚に教わる姿勢を持って真剣に話を聞くようにしましょう。

 

3.6. 情報誌や新聞・チラシ広告を確認する

地方で物件を探す場合は、インターネットよりも情報誌や新聞、チラシ広告をメインに物件情報を載せていることもあります。また、老舗の不動産会社も同様です。掘り出し物件が掲載されていることもあるため、意外と侮れません。

 

ただし、掲載日が古いとすでに成約済みの場合もあるため、必ず不動産会社に募集の有無を確認しましょう。

4. 不動産投資用の物件選びは慎重に行う

(※画像はイメージです/PIXTA)
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不動産投資用の物件のなかからどの物件を選べば失敗しにくいかは、知識と経験が必要です。物件の相場観をつかめていない場合は、ポータルサイトを活用するのが有効です。

 

ただし、本当に条件のよい物件はポータルサイトに掲載される前になくなってしまうこともあります。そのため、できるだけ不動産会社や不動産投資家などと良好な関係性を作り、知識と情報を蓄積していきましょう。

 

また、よすぎる条件や甘い情報に惑わされず、物件選びは慎重に行うことが重要です。

 

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