持ち家も賃貸物件も「お金の面」では五分五分
将来の資金計画を考えるとき、必ずといっていいほど悩まされるのが住居の問題です。マイホームを買うほうがいいのか、賃貸がいいのか。マイホームを買うなら早めがいいのか、ある程度お金を貯めてからがいいのか。恐らく、多くの人がじっくり検討していることと思います。
ですが、私はマネーパズルの中にはマイホームという項目をあえて設けず、自己実現のひとつとしました。9つのパズルをバランスよく埋められていれば、マイホームは必ず買わなければならないものではないからです。
他の媒体でもよく取り上げられていますが、「持ち家vs賃貸」どちらがおトク?かというと、お金の面では五分五分です。
もちろん、マイホームがあれば、一定の安心感は得られます。定期収入が乏しくなる老後にもとりあえず住む場所は確保できますし、家賃と違って支払ったお金が資産として残るメリットもあります。
一方で、一生涯同じ地域で同じ家に住む、住まなければならない、ということがデメリットでもあります。家族の形態や年齢によって、家のサイズや住む場所は変わるほうが自然です。もしかしたら「近隣に問題のある人がいる」「子どもが学校に馴染めず、転校したがっている」などの理由で、急に引っ越したくなることもあるかもしれません。賃貸ならばそれも容易ですが、持ち家となるとなかなか面倒です。
引っ越したくなったら、そのときに売ればいい、という意見もありますが、ほとんどの場合、古くなれば、不動産価格は買値よりも大幅に下がってしまいます。すぐに都合よく買い手が見つかるとも限りません。
マイホームが欲しいなら、早めの準備が必要
結論を言うと、マイホームか賃貸かという問題は、どちらも一長一短で、価値観によって正解が違うということです。ですから、とにかくマイホームが夢だという人は、自己実現の項目に入れて準備していただきたいと思います。
不動産投資でローンを組むと、年収にもよりますが、かなり多額の頭金を用意でもしない限り別途住宅ローンを組むことができなくなる可能性があります。ただ、共働きの世帯であれば、たとえば夫のローンで不動産投資を行い、妻が住宅ローンを組んで自宅を買うことも可能です。
いずれにしても、マネーパズルの他の項目をしっかりと埋めたうえで検討することをおすすめします。