前回は、不動産投資は専門知識がなくても始められる理由を説明しました。今回は、「家賃収入が途絶えたら?」という不安を解消するサブリースについて見ていきます。

資金繰りへの心配から不動産投資を避ける人は多い

前回説明したように、不動産投資のハードルは意外と低いのですが、一方で「どうしてもローンを組むのが心配」という声もよく耳にします。たしかに、家賃収入をあてにしてローンを組んだものの、部屋が空室になって収入が途絶え、毎月ローン返済だけ迫られる・・・そんなことになったら、目も当てられません。

 

実際、サラリーマンオーナーの中にはそれで資金繰りに行き詰まり、不動産を手放してしまう人もたくさんいます。しばらく返済が滞ると、銀行は一括での完済を要求してくるため、そのためには不動産を大急ぎで売却しなければならなくなります。

 

そうなると、買い手に足元を見られてしまい、なかなか高く売ることもできません。結果として、大きな損をしてしまいます。

 

不動産投資で一番怖いのは、そのような事態を招くことです。それが怖いからこそ、不動産投資を避ける人は多いわけですが、この問題を解決する方法が1つだけあります。それは、「サブリース」を活用することです。

管理会社が家賃を毎月保証してくれる「サブリース」

サブリースとは、管理会社がオーナーから物件を借り上げて、第三者に転貸するという仕組みです。その際、管理会社はオーナーへの家賃を毎月保証するという契約を結びます。言葉で説明するとわかりにくいかもしれませんが、要するに下記図表のような状況を作るのです。

 

[図表]サブリースの仕組み

 

オーナーからすると、貸している相手は管理会社になるので、サブリース契約を結んでいる間は、原則として空室リスクに悩まされることはありません。常に一定の収入を保証してもらうことができます。

 

加えて、入居者の募集や契約、何らかのトラブルやクレームが発生したときの対応も、管理会社に一任できます。

 

管理会社は、第三者である入居者から家賃を受け取りますが、通常その家賃は、オーナーへの保証家賃に、管理会社の取り分などを上乗せした金額設定になっています。そのため、入居者が入っている間は、管理会社もきちんと利益を確保できるわけです。

 

管理会社の中には、サブリースを取り扱っていないところもたくさんありますが、基本的にはサブリース契約ができる会社を選んで、空室リスクを回避していったほうがいいでしょう。

本連載は、2014年8月30日刊行の書籍『30歳からはじめる一生お金に困らない蓄財術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書は情報の提供および学習を主な目的としたものであり、著者独自の調査に基づいて執筆されています。実際の投資の成功を保証するものではなく、投資の際は必ずご自身の責任と判断で行ってください。本書の内容に関して運用した結果については、著者および幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。本書に記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時のものであり、今後変更されることがあります。

30歳からはじめる 一生お金に困らない蓄財術

30歳からはじめる 一生お金に困らない蓄財術

工藤 将太郎

幻冬舎メディアコンサルティング

社会保障制度の財源が危ぶまれ、賃金格差が広がる今の日本にあって、これから結婚・子育て・マイホームの購入・老後を迎えようとする世代には将来のお金に対する不安が広がっています。 将来のお金が不安な時、たいていの人は…

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