前回は、年収や貯蓄が少なくても不動産投資は可能である理由を説明しました。今回は、不動産投資は専門知識がなくても始められる理由を見ていきます。

お金のプロほど「不動産の有利性」を知っている

実のところ、不動産投資をしているサラリーマン大家の中には、お金のプロである金融機関の人間が少なくありません。

 

筆者が保険会社に勤めていたときにも、先輩や同期で不動産投資をしている人は何人もいました。保険会社の職員、あるいは銀行マンや証券マンは、不動産投資が有益であることをよくわかっているのです。

 

一方で、あまり投資や財テクに詳しくない人たちは、不動産の有利性を知らずに投資に二の足を踏んでしまう傾向があります。実際に私が不動産投資のイメージをお客さまにお聞きすると、多くの方が次のような反応をします。

 

「かなりお金がかかりそう。そんなにお金がないから無理」

「本業があるのに、不動産の管理ができるか心配」

「買った物件が火事になったり、地震で倒壊したりして、借金だけ残るのが怖い」

「いろいろ勉強が必要そうだし、自信がない」

「ローンを組むのも不安。もし、家賃収入が途絶えたら困るから」

 

つまり、不動産投資がいい選択肢であることは理解できたとしても、上に挙げたような要因で、ハードルが高いと感じてしまう人が多いのです。しかし、それも致し方ないところでしょう。私自身、会社の先輩から紹介されて不動産投資を始めるまでは、同じようなことを心配していたので、気持ちはよくわかります。

倒壊などのリスクは保険で安くカバー可能

火事や地震などによる倒壊を不安視する人も多いですが、これは保険に入っていればすべてカバーされる問題です。特に、マンションの区分所有をする場合などは、火災保険の加入を義務付けられるので、特に悩むまでもないでしょう。生命保険と比べて、保険料もそれほど高くはありません。

 

また、「不動産は勉強が必要そう」という声も聞きますが、不動産の仕組みはかなり単純です。株や投資信託などのペーパー資産は、銘柄を選んだり、仕組みを理解したりするために勉強が必要ですが、不動産の場合はその必要がありません。

 

借り手がつかなさそうな物件を避ければいいだけなので、ちょっとしたコツを押さえれば、すぐに不動産投資は軌道に乗ります。

 

実際、私も最初の不動産を買ったときはまだ一介のサラリーマンで、特に不動産業界に精通していたわけではありませんが、最低限の勉強をし、管理会社などの助言に従っただけでも、失敗のない投資をすることができました。

本連載は、2014年8月30日刊行の書籍『30歳からはじめる一生お金に困らない蓄財術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書は情報の提供および学習を主な目的としたものであり、著者独自の調査に基づいて執筆されています。実際の投資の成功を保証するものではなく、投資の際は必ずご自身の責任と判断で行ってください。本書の内容に関して運用した結果については、著者および幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。本書に記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時のものであり、今後変更されることがあります。

30歳からはじめる 一生お金に困らない蓄財術

30歳からはじめる 一生お金に困らない蓄財術

工藤 将太郎

幻冬舎メディアコンサルティング

社会保障制度の財源が危ぶまれ、賃金格差が広がる今の日本にあって、これから結婚・子育て・マイホームの購入・老後を迎えようとする世代には将来のお金に対する不安が広がっています。 将来のお金が不安な時、たいていの人は…

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