不動産投資で成功するために「ローン」の活用は不可欠
前回までの連載をお読みいただいて、不動産が第1回でご説明したマネーパズルのマスを埋めるのに非常に適した投資対象であることが、おわかりいただけたと思います。
不動産に投資すれば、「死亡」の保険は必ずしも必要ないでしょう。また、「年金」「税金」「相続」のマスも埋められますし、「将来の夢」や「介護」のマスも、ある程度は埋められる可能性があるのです。要介護状態になるリスクは老後に発生すると考えた場合、その頃には不動産のローンは完済していて、家賃収入は増えています。そのため、介護が発生しても対応する資金はそれなりに準備できるからです。
ここまで幅広くマスを埋めることができ、なおかつリスクを抑えながら投資すれば、月の収支が赤字になることもありません。そのため、無理なく預貯金にもお金を回すことができます。
もちろん、多額のローンを抱えることには心理的な圧迫感があります。ですので、どうしても不安が残る方は生命保険などを活用して対策していったほうがいいのかもしれません。
住宅ローン返済中なら不動産投資の新たな借入は慎重に
また、ローンを組むときには借入限度額の問題があります。借入限度額とは、金融機関でローンを組める限度額のことです。借入限度額はほぼ年収などに応じて決まりますが、住宅ローンの場合は、年収の5~7倍程度が借り入れの上限といわれています。あるいは、年間のローン返済額が年収の25~30%以内に収まるかどうかも、目安にされます。
不動産投資ローンを組む場合は、マイホームと違って賃料収入が入ってくるので、年収だけで借りられる金額が決まるわけではありません。しかし、すでにマイホームにかなりお金をかけていて、高額な借り入れをしていると、借り入れを限度額ギリギリまで使っていることになるので、その人が新たに借りられる金額は少なくなります。
住宅ローン返済中でも、借入金額が少ない場合、多かったとしてもすでに大部分を返している場合は別ですが、そうでなければ不動産投資ローンの審査を突破できない可能性があります。逆に、多額の不動産投資ローンを組んでいると、後でマイホームを買いたいと思っても、思い立ったタイミングで買えない可能性もあるので、その点は注意しておくべきでしょう。