動物病院で欠かせない防音・防臭・防護に対する配慮

前回は、ストレスや心理的苦痛を与えない、動物病院の空間作りの方法について説明しました。今回は、動物病院を運営していくうえで、近隣住民に対して配慮すべき「防音」「防臭」「防護面」の対策について見ていきます。

近隣住民が動物病院に対して抱く「不安」を解消

動物病院を運営していくうえでは、近隣の人たちと良好な関係を維持していくことが大切となります。そのためには、動物病院に対して周囲の人たちが抱いている不安感を設備上の対策を講じて解消するよう努めることが求められます。

 

近隣の人たちが動物病院に対して抱く不安としては、一般に以下のようなものがあります。

 

1.鳴き声がうるさくないだろうか(騒音への不安)

2.臭くないだろうか(臭いへの不安)

3.治療で使う注射やレントゲンなどが害をもたらさないだろうか(安全への不安)

 

そこで、近隣対策としてはこれら三つの不安に応じる形で、①「防音」②「防臭」③「防護」を図ることが重要となります。それぞれの具体的な対策方法やポイントとしては、以下のようなものが考えられます。

 

①防音対策

●壁、天井、ドアを防音構造にする。

●テナントで上の階が住居の場合には天井を特に強力な防音構造とする。

●換気扇から鳴き声の漏れるおそれがあることに注意。

 

②防臭対策

●臭いの元となるものはすぐに処理する。

●特に臭いの発生しやすい入院室は単独換気とする。

●排気口の取り付け位置は、隣家などに配慮して決める。

 

③防護対策

●レントゲン室についてはX線の漏れのないよう、設計・施工をしっかりと行い、定期の検査を受け、近隣から問い合わせがあればすぐにデータを示せるようにしておく。

●注射器や汚物は絶対に人目にさらさないようにする。

多少の問題を「まあ、よいか」としてもらうには・・・

こうした設備の面からの対策をとることに加えて、近隣の人たちと普段から積極的にコミュニケーションをとり、「においませんか」「うるさくありませんか」と機会あるごとに尋ねるように心がけることも大事です。

 

気付かぬうちに漏れていた臭いや音を指摘してもらえるかもしれませんし、また、こちらが気遣っている姿勢が相手に伝われば、少々の音や臭い程度であれば、「まあ、よいか」と寛大な気持ちで許してもらえるかもしれません。

本連載は、2014年8月27日刊行の書籍『どうぶつ病院を繁盛させる50の方法』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載動物病院を繁盛させる経営の鉄則50

百瀬弘之税理士事務所 代表

1957年東京生まれ。税理士。2003年から動物病院開業コンサルタント業のahed社と提携。
経営と税務会計、両方の視点から独自のコンサルティングを行うことにより、これまでに数十軒の動物病院の経営を成功へと導いている。
趣味はギター。東京税理士会「ゆがみBAND」ベーシストとしても活動中。

著者紹介

どうぶつ病院を繁盛させる50の方法

どうぶつ病院を繁盛させる50の方法

百瀬 弘之

幻冬舎メディアコンサルティング

勤務医の時代はたとえ給料は安くても、独立して動物病院を開業すれば十中八九成功が約束されていた獣医師。 ペットブームの恩恵を受けて市場を拡大し続けてきた獣医師業界ですが、近年の動物病院の増加により飽和状態に。さら…

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