決算賞与は、株価引き下げに寄与する利益圧縮になり、同時に法人税の節税にもつなげることができます。活用のポイントを見ていきましょう。

従業員への賞与なら損金扱いが可能

多くの経営者は、会社の業績が順調なときは税金を納めるよりも、「一生懸命頑張ってくれた従業員に少しでも還元したい」、そう考えるのではないでしょうか。

 

こうした目的で決算日に合わせて支給する賞与は「決算賞与」といって、従業員たちにとっては、自分たちの努力が評価されたと好意的に受け止められますし、今後の仕事の士気にもよい影響を与えるはずです。
 
株価引き下げに寄与する利益圧縮、法人税の節税にもつながるこの賞与は、事業承継の時期に合わせて計画的に支給すれば、より一層の効果が期待できます。なお、決算賞与を損金扱いできるのはあくまでも従業員の賞与(使用人賞与)だけで、役員賞与は対象にはなりません。

 

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執行役員の決算賞与の取り扱いはどうなる?

「決算賞与」を支給する際の主な注意点は以下の通りです。


(1)支給を受けるすべての従業員に「支給金額」を個別に通知する
(2)すべての従業員に通知した金額を支給する
(3)決算日から1カ月以内に支給する
(4)通知日の事業年度で損金処理する
(5)口頭でも問題ないが、できるだけ文書にして通知する
 
また、近年、執行役員制度を導入する会社が増えてきましたが、この執行役員は社長や取締役などとは異なり、法律上は取締役ではないと位置づけられています。なぜなら執行役員の役割は、役員の指揮監督の下で一定の権限と責任をもって事業部門の執行を担当し、給与形態も従業員と同様と見なされているからです。
 
したがって、会社の執行役員に対する決算賞与も、従業員と同様に損金扱いすることができるので、利益を圧縮し、株価の引き下げに寄与することができます。

 

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