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連載近隣物件よりも高い賃料で長く儲けるマンション経営術【第12回】

なぜ音楽マンションでは相場より高い家賃が設定できるのか?

音楽マンション分譲マンション

なぜ音楽マンションでは相場より高い家賃が設定できるのか?

前回は、音楽マンション「ミュージション」の需要を支える人々の現状について解説しました。今回は、相場より高い家賃が設定できる理由などを見ていきます。

スタジオ代のコストまで考慮すれば「安い」と感じる!?

ミュージションは、空室が出ても比較的短期間で次の入居者が決まります。そこには、音楽マンションが少ないこと以外に、もうひとつ大きな要因があります。それは、相場の1.3倍のミュージションの家賃を「安い」と感じる人が意外に多いということです。

 

この意味を説明しましょう。実は、普通のマンションに住んでいる音楽好きの人たちは、楽器の演奏に厳しい制約があり、他人の目もあるため、スタジオまで足を運び練習しているケースが一般的です。

 

そのスタジオ代は、古くて小さなところなら1時間1000円くらい、オシャレできれいなところなら1時間3000円くらいします。さらに、通うとなれば交通費だってかかります。その人たちがライブ前やコンサート前に集中的に練習するために、たとえば、1ヵ月の間、週に3回、1回3時間ずつスタジオを借りるといくらになると思いますか?

 

1時間の利用料を1500円とすると、3時間で4500円、週に3回で1万3500円、1ヵ月なら5万4000円です。家賃とは別の5万4000円ですから、大きな出費であることは間違いありません。

 

実際に、バンド活動をしている入居者の方から「スタジオ代が節約できて得をした」という声を聞くこともあります。このような人から見たら、通常8万円の部屋が、10万~11万円にアップする程度のミュージションの家賃は、決して高くはないのです。しかも、事前に電話で予約を入れて、重い楽器をかついで電車に乗り、スタジオまで出向くような手間も不要になるのですから!

 

筆者自身も学生時代、スタジオ代を払ってバンドの練習をしていたので、スタジオ代を支払うより、少し高くても音楽マンションに住むほうがいいと考える層が存在することを知っていました。余談ですが、今でもギターをかついだ入居者を見ると、つい応援したくなってしまいます。

個人用防音室を設置するには250万円もの費用が・・・

もう少し年齢が上の音楽好きの人たちの中には、賃貸マンションを出て分譲マンションを購入し、部屋のひとつを防音構造にしようと考える人もいます。そういう方から、「マンションの1室だけ防音室にできますか?」と質問を受けることがあります。しかし、普通のマンションをあとから防音仕様にするためには、残念ながら膨大なお金が必要です。

 

苦肉の策として、既製品の防音室を購入し、その中で練習するという方法もないわけではありません。個人用の防音室は、大手楽器メーカーが販売しているものが有名で、プロのバイオリストなどの間にも利用者は多いようです。しかし、大きさにもよりますが、価格が250万円程度と高額なため、使える人は限られてしまうという難点があります(※)。

 

現在の日本では、周囲に気兼ねすることなく、楽器を演奏するということは、それほどハードルの高いことなのです。

 

しかし、だからこそミュージションの価値があります。スタジオ代を支払っている人と同様、分譲マンションを買おうか、防音室を買おうかと考えている人たちにとっても、ミュージションの家賃は魅力的に映るはずです。


※250万円はC5サイズのグランドピアノが入る個人用防音室の市場相場です。

本連載は、2011年2月28日刊行の書籍『近隣物件よりも高い賃料で長く儲ける満室賃貸革命』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

鈴木 雄二

株式会社リブラン 代表取締役

1967年、東京生まれ。株式会社大京にて分譲マンション事業用地の仕入を担当。その後、1992年、株式会社リブランへ入社し、2002年、同社代表取締役に就任する。マーケットシェアを奪い合う分譲マンション業界で、同業他社とは同じ土俵で勝負しない経営スタイルを堅持。24時間、音楽漬けを可能とするマンション「ミュージション」の分譲、賃貸事業を行い、新たなマーケットの創造を行う。

著者紹介

連載近隣物件よりも高い賃料で長く儲けるマンション経営術

満室賃貸革命

満室賃貸革命

鈴木 雄二

幻冬舎メディアコンサルティング

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