米国で「入国拒否されやすい人」の入国・滞在のパターン

前回は、アメリカで入国拒否に至るまでのプロセスを解説しました。今回は、「入国拒否されやすい人」の典型的な入国パターンや滞在パターンについて見ていきます。

一度入国拒否されると、一生ESTAでの入国が不可能に

一度入国拒否に遭ってしまうと、アメリカ大使館でビザを取得しない限り、現行の米国移民法では一生ESTA(ビザ免除プログラム)での入国ができなくなります。これは、アメリカに入国して滞在する場合だけではなく、米国を経由して他国(例えばメキシコやカナダ)に行くこと場合も同様に、必ずビザが必要になってしまします。

 

したがって、今後も渡米が必要な方にとっては非常に大きな問題となります。

 

入国拒否に遭われた方々の状況を分析すると、大別して以下のような共通点があるように思います。

 

1.逮捕・犯罪歴など何らかのトラブル歴がある方のみが対象と思っていた

2. ESTAの使用方法を誤解していた

3.アメリカ経済に貢献している人間に対して入国拒否などあるわけがないと思っていた

入国拒否の理由になりやすい、長期滞在、頻繁な出入国

通常、入国拒否に遭われる方は、逮捕・犯罪歴がある方ではありません。

 

①長期滞在ができる、時間に余裕がある人

②セカンドハウスや友人がいることで頻繁に出入国を繰替えされている人

③渡米目的が観光あるいは出張と信じてもらえなかった人

 

このような方々がほとんどです。

 

そもそも、逮捕・犯罪歴がある人は、ESTAではなくビザの取得が必要であり、ESTA(ビザ無)の登録を試みても、逮捕・犯罪歴に関する質問に対し“はい”としなくてはならず、結果“拒否”となるため、そもそも飛行機に搭乗するための要件であるESTA認証が下りません。したがって、飛行機に搭乗することすらできないのです。

 

従って、「1.逮捕・犯罪歴がある方々が対象と思っていた」という考えは、誤った解釈であると言わざるを得ません。

 

次回は、「2.ESTAの使用方法を誤解していた」という項目について解説します。

本連載は書下ろしです。原稿内容は掲載時の法律に基づいて執筆されています。

「海外移住」この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

「海外不動産」この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

連載投資不動産の視察、別荘の利用…アメリカでの「入国拒否」の実態と防衛策

弁護士法人
イデア・パートナーズ法律事務所 所長 弁護士

東京弁護士会所属
北海道大学理学部物理学科卒業
東京大学大学院理学研究科修了
北海道大学法科大学院修了

【主な役職等】
・経営革新等支援機関(平成25年4月~現在)
・犯罪被害者支援委員会研修員(平成21年4月~平成22年4月)
・非弁護士取締委員会委員(平成25年4月~平成27年4月)
・住宅紛争審査会紛争処理委員(平成27年9月~現在)
・弁護士会の各法律相談等担当(知的財産権・ライセンス契約分野,遺言信託分野,住宅専門家相談,女性のための法律相談)
・中野商工会議所相談担当
・足立区法律相談担当

民間企業(富士通)でシステムエンジニアとして勤務した後、平成20年に弁護士登録。米国渡航、ビザ・永住権等の問題はもちろんのこと、日本の各法分野(相続、不動産、知的財産、交通事故等)についても明るい。

著者紹介

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧