投資感覚を身につけるための「少額個別株投資」
一方で、積立投資は一度設定すると日常的に行うことがほとんどありません。
これは長期投資のメリットでもありますが、「企業についてもっと知りたい」「株式投資も勉強したい」という方もいらっしゃいます。
そこで私が提案しているのが、少額での個別株投資です。ただし、短期売買ではなく、株主優待や配当収入を楽しみながら企業を理解するための長期投資です。
少額であれば大きなリスクを負わずに始められますし、自分が株主になることで企業や経済への関心も高まります。投資信託だけでは実感しにくい「企業に投資する感覚」を学ぶ良い機会にもなります。
プロはどのような視点で銘柄を選んでいるのか
個別株に興味を持ったお客様には、銘柄探しのサポートも行っています。もちろん重要なのは特定銘柄ではなく、企業を見る視点を身につけることです。
例えば、下記のような点を確認します。
• 安定的に利益を出しているか
• 財務内容は健全か
• 競争力のある商品やサービスを持っているか
• 将来的な成長が期待できるか
初心者の方は株価ばかりに目が向きがちですが、プロはまず企業そのものを見ます。投資の本質は株価の予想ではなく、企業の価値を見極めることにあるからです。
FPからのアドバイス
資産形成で最も重要なのは、最初から高度な投資技術を身につけることではありません。
まずはNISAやiDeCoを活用し、低コストの株式型インデックスファンドで長期・積立・分散投資を行うことです。そして土台ができたあと、興味のある方は少額の個別株投資を通じて企業や経済への理解を深めていけば十分でしょう。
投資経験がないことは決して不利ではありません。むしろ余計な思い込みがない分、王道の資産形成を実践しやすいともいえます。
人生100年時代の今、資産形成は一部の専門家だけのものではありません。正しい知識とシンプルな仕組みを活用すれば、投資経験のない方でも十分に将来に備えることができるのです
前田 敏
マネー・マネジメントFPオフィス
代表