結婚を考えるうえで「相手の収入」は気になるものです。特に、将来的に子どもが欲しい、マイホームも欲しいと考えれば、「この人の収入で生活していけるのだろうか」と不安になるのも無理はありません。最近では大企業を中心に初任給の引き上げも相次ぎ、SNSを覗けば友人の子どもや新築住宅や海外旅行などの写真が目に入ってきます。そんななか、5年間付き合った彼との結婚を考えながらも、「彼の年収が300万円にも届かない」という理由で一歩を踏み出せずにいる女性がいました。子どもやマイホームを望む場合、結婚相手の収入はどこまで重視すべきなのでしょうか。CFPの小川洋平氏が解説します。
「友人の夫は大企業のエリート会社員、私の彼は年収300万円の店長…」彼氏との結婚をためらう29歳女性が見落としている〈年収よりも考えるべきこと〉
今の収入だけで不安になるのではなく、「家計の未来予想図」を作る
大切なのは、「収入が高いか、低いか」ではなく、「自分たちが望む生活を、自分たちの収入で実現できるのか」ということです。足りないならばどうやって収入を増やすのか、自分から何の支出を抑えることができるのかなど、家計が黒字でいられるように自律的にコントロールしようとする意思がある人であれば、収入が平均値よりも少なくとも幸せな家庭を築くことは可能です。
そのため、「もしも」でいいので、子どもは何人欲しいのか、教育費はいくらかかるのか、その費用は二人の収入で賄えるのかなど、自分たちが望む未来をどう実現するのかをしっかり話し合ってみることが大事です。
価値観はお互いに違って当然です。重要なのは、価値観が違ったときにお互いを尊重しながら話し合えるかどうか。それはお金の使い方についても同じです。
だからこそ、結婚を考えている今の段階で、「ライフプランニング」と呼ばれる、二人の「家計の未来予想図」を作ってみることも一つの判断材料として大事なことです。
「自分たちは何にお金を使いたいのか」が可視化され、将来の家計をシミュレーションしてみた結果、問題があればどう対策していくのかを話し合う。それができる相手ならば、今の収入が低かろうがしっかり問題に向き合って対策を考えることができるでしょう。
反対に、こういった対策を一緒に考えることができず、意見のすり合わせができずに感情的になるようですと、共同経営者として人生をともにすることは難しいものです。
結婚を前にお金の不安を感じたなら、相手の年収だけを眺めて悩むのではなく、一度二人で「どんな人生を送りたいのか」を話してみましょう。
そして、その生活を実現するためにはいくら必要なのかを数字にしてみる。
そうやって未来を一緒に考え、家計をシミュレーションしてみることで、「年収300万円未満」という一つの数字だけでは見えなかった、二人の本当の未来が少しずつ見えてくるのではないでしょうか。
小川 洋平
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