ひきこもりは本人だけでなく、生活を支える家族にも大きな影響を及ぼします。特に、ひきこもりが長期化し、高齢になった親が中高年の子どもを支え続ける「8050問題」は社会問題となっており、親子の孤立に加え、老後資金への影響も見過ごせません。本記事では、70代の元公務員夫婦とその息子の事例をもとに、辻本剛士CFPが8050問題の打開策について解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
「息子は霞が関で頑張ってますよ」年金月30万円・元国家公務員の77歳夫婦、順風満帆な日々の裏側。地元で評判のエリート一家の〈誰にも言えない秘密〉【CFPが解説】
深夜のコンビニでバレた嘘…“世間体”を捨てたエリート親子の決断
ある日の夜。ケントさんが近所のコンビニから帰宅するところを、近隣住民に目撃されました。
「あら、ケント君? こっちに戻ってきてたの?」
これまで「息子は東京で働いている」と話してきたミツヒコさん夫婦にとって、隠し続けてきたことが知られてしまった瞬間でした。しかし、意外にもミツヒコさんは、どこか肩の荷が下りたような気持ちになったといいます。
「もう隠すのはやめよう。人からどう思われるかより、ケントのこれからを考えないといけない」
夫婦はようやく世間体よりも家族のいまとこれからを優先し、専門の相談窓口を頼ることを決めました。
8050問題は、家族だけで抱え込むほど問題が長期化します。経済的に余裕があった家庭でも、子どもの生活を何年、何十年と支え続ければ、老後資金に影響する可能性があります。
大切なのは、家族だけで問題を抱え込まないことです。周囲の目を気にして相談をためらっている間にも親は高齢になり、経済的な負担も大きくなっていきます。早めに行政や専門機関へ相談し、必要な支援を受けることが親子の生活を守ることにつながります。
辻本 剛士
神戸・辻本FP合同会社
代表/CFP
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