高齢者施設というと、「元気なうちは安く、介護度が重くなるにつれて高くなる」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、「介護保険」との兼ね合いで、要介護認定を受けたあとに総支払額が安くなるケースが存在します。81歳母と53歳娘の事例をもとに、総支払額が下がる理由と、施設入居前に確認しておきたいポイントについて、元介護施設職員でFPの武田拓也氏が解説します。
〈貯金7,000万円〉〈年金月18万円〉81歳母が「月40万円の高級老人ホーム」入居も、2年後に「要介護2」…出費増を覚悟した53歳娘が「請求書」を見て驚いたワケ【元介護施設職員のFPが解説】
【元介護施設職員のFPが解説】老人ホーム入居前に確認したい「3つ」のポイント
入居前に確認しておきたいポイントは、次の3つです。
1.要介護区分(自立・要支援・要介護)で料金がどう変わるのか
2.介護保険の対象になるサービスと、対象外の実費サービス
3.介護保険の自己負担が何割になるのか
施設の綺麗さや食事内容ももちろん大切ですが、入居後にかかってくる月額費用は一定ではありません。
要介護認定を受けた場合、どの費用が外れ、どの費用が追加されるのか。介護保険の自己負担はいくらになるのか。おむつ代や通院付き添い費は平均どの程度か。医療依存度が高くなった場合も住み続けられるのか。退去要件はどうなっているのか。
ここまでを事前に確認して初めて、「本当に安心して住み続けられる施設か」がわかってきます。
「母が要介護になったとき、費用が増えることばかり心配していました。でも実際には、請求の中身が変わっただけでした。もっと早く料金の仕組みを理解しておけば、必要以上に不安にならずに済んだと思います」
ヒサミさんは、今回の経験を振り返ってこう言います。
老人ホームの費用は、「元気なら安い」「介護が必要なら高い」と単純に言い切れるものではありません。施設の種類や介護保険の指定状況、契約内容、実費サービスの利用状況などによって変わってきます。
“想定外の請求”に慌てないためにも、入居前から「入居後のさまざまな可能性」を見据えて料金を比較し、シミュレーションしておくようにしましょう。
武田 拓也
元介護施設職員/FP
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