日本の一般家庭が抱える深刻な問題

ここまでみてきたとおり、現役の子育て世代がもっとも資金を必要とするマイホーム購入期に、相続をあてにするのは現実的ではありません。

また、たとえ現時点で親がまとまった金額を保有していても、将来の介護費用や実家の維持費などで、子の手元にはほとんど残らない可能性も考えられます。

子世代の住宅難を救うには?

東京23区を中心に、住宅価格高騰が止まらない現代。現役世代の住宅難を解決し、将来の相続トラブルを未然に防ぐためには、親が元気なうちに「親子間での生前対策」を進めることが重要です。

相続が発生してから対応するのではなく、親に判断能力があるうちに、親の懐事情を親子間で共有し、具体的なリレープランを話し合っておきましょう。

たとえば、国が設けている「住宅取得等資金の贈与税の非課税特例」などを活用し、親の資産の一部を「生前贈与」という形で現役時代の子どもに早期に移転させることは、有効な対策のひとつでしょう。

これにより、子ども世代は住宅ローンの借入額を抑え、高騰する首都圏でも希望に近い物件を購入するチャンスを得ることができます。

「家をいつ、どこで買うか」という問題は、子世代だけの問題ではなく、親世代の終活や相続対策とも密接に結びついています。ただ実家をあてにして待つのではなく、現在のシビアな不動産市場のデータを共有しながら、親子で早期に対策を講じることこそが、次世代の安定した暮らしを築くための第一歩なのかもしれません。

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