総資産5億円超…大地主の義父に奉仕してきた長男の嫁

「介護も身の回りの世話も、ほとんど私がやっていたんですけどね。義父のなかでは、私はずっと“よそ者”のままなんです」

そう言って静かに笑うのは、都内近郊の住宅街で暮らすミチコさん(仮名/55歳)です。

夫・タカシさん(65歳)の実家は、先祖代々の土地を守り続ける大地主。義父のゼンゾウさん(88歳)が保有するアパートや駐車場の資産価値は5億円を超えます。

ミチコさんは10年前、義母が他界したのを機に、長男であるタカシさんの強い希望によりゼンゾウさんとの同居を開始しました。

認知症の兆しがある義父の通院付き添いや排泄介助、広大な屋敷の掃除……お手伝いさんがいたとはいえ、人生の貴重な時間を義父への奉仕に捧げてきたそうです。

しかし、この正月に起きた出来事が、家族の空気を凍りつかせました。親戚が集まるリビングで、ゼンゾウさんがおもむろに「遺言」について口を開いたのです。

「不動産とその相続に必要なお金は長男のタカシに、それ以外は弟のジョウジに渡す。ミチコは……ウチに来てくれて助かったよ。でも、お前は女だからな。先祖代々から守ってきた財産を外の人間に渡すわけにはいかないんだよ」

あまりにも時代錯誤で、功労を無視したセリフ。リビングが凍りつきます。

ところが、ミチコさんは“余裕の笑顔”を浮かべて義父にこう返します。

「お義父さん、お気持ちはよくわかりました。今後も精一杯、お世話させていただきますね」

絶望的な状況に見えるミチコさん、なぜこれほどの余裕があるのでしょうか。

ミチコさんは現在、夫のタカシさんと弁護士のもとに通っています。果たして、血縁のない「長男の嫁」が遺産を相続することは可能なのでしょうか。