地方移住で後悔しないためのポイント

地方移住で後悔しないためのポイントは「暮らし」と「お金」をセットで考えることです。

今回紹介したシゲルさんの場合、まずは賃貸で暮らすという選択肢もありました。地域の雰囲気や生活リズム、人との距離感を実際に体験しながら、「ここで老後を過ごせるか」を冷静に判断しましょう。

次に大切なのが、資金計画の“見える化”です。年金収入を把握したうえで、退職金や貯蓄を「いま使えるお金」「老後後半のためのお金」「病気や介護に備えるお金」といった目的別に分け、年間どれだけ使えるのかを明確にしておきます。

さらに、性格的な向き・不向きの自己分析も重要です。地域に溶け込む努力ができるか、そうでない場合孤独を楽しめるかなど、移住後の「日常生活」を想像しておくことが大切です。

移住は単に住環境が変わるだけでなく、生き方そのものが大きく変化します。

後悔を口にするシゲルさんですが、たとえ3年間でも「やりたいことを実現できた」という達成感は否定してほしくありません。その経験は、これから定年を迎える世代にとって大切なメッセージにもなるでしょう。

そのうえで伝えたいのは、夢を実現させるには「熱意」や「行動力」だけでなく、冷静なシミュレーションと覚悟が必要だということです。

大竹 麻佐子
ゆめプランニング 代表
ファイナンシャルプランナー(CFP)/相続診断士