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「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」は表裏一体

テクニカル分析とは、株価の値動きなどからおおよその流れ(トレンド)をつかみ、今後の展開を予測する方法です。具体的には、「株価チャート(株価の動きをグラフにしたもの)」で値動きのパターンや傾向を分析します。また、先述したような「黄金比」や「基本数値」などを活用することもあります。
たとえば、「A社の株価チャートを紐解いたら、過去5年間、毎年30%上昇している。今年も30%程度の値上がりが期待できるのではないか」というイメージです。
また、業績が安定していて大きな変化がない会社は、株価の値動きもある程度安定しています。この場合、「B社は1,000円近辺まで下がったら買い頃で、1,500円ぐらいまで上がったら売りだ」と分析できます。もちろんこのパターンが永遠に続くわけではありませんが、参考にはなりますよね。
このように、テクニカル分析は「相場の雰囲気」をつかむのに適しています。
これに対し、「ファンダメンタルズ分析」という分析方法もあります。「ファンダメンタル(fundamental)」は「基本的な」「根本的な」「主要な」といった意味で、会社の売り上げや利益、財務状況などから将来の動向を予測する分析方法です。
具体的には、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、ROE(株主資本利益率)などの指標のほか、ニュースや世界経済の動向など、業界動向も織り交ぜて分析することで、その会社の成長力を読み取ります。
会社の経営や財務状況が良好で業績が伸びれば、その通知表である株価は上昇します。仮に「C社が今年は100億円の利益を上げることができたが、来年はさらに売り上げが伸び、利益は200億円になりそうだ」となれば、考え方として株価は倍になります。これがファンダメンタルズ分析です。
もちろんそんな簡単に株価は動いてくれませんが、ファンダメンタルズ分析から見出された通知表の点数を線で結んだものが株価チャートといってもいいでしょう。この株価チャートからその会社の先行きを予測するのがテクニカル分析です。
つまり、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析は表裏一体といえます。