真冬並みの寒さが身にしみる今日このごろ。そんなとき、人里離れた「秘湯」で心身をゆだねてみるのはいかがでしょうか。温泉大国・日本には、自然豊かな山間部にひっそりと佇み、長い歴史や伝説を背景に人々を癒してきた「秘湯」や「名湯」が点在します。そこで今回は「温泉総選挙2025」の結果をもとに、この冬訪れたい「秘湯・名湯」ランキングTOP3を紹介します。
第2位は1,300年以上の歴史を誇る秘湯
第2位:有福温泉(島根県)
第2位にランクインしたのは、島根県江津(ごうつ)市にある「有福温泉」。1,300年以上の歴史を誇る同所は、飛鳥時代にあたる白雉2(651)年、天竺から渡来し、温泉や寺などを見つける特別な能力を持つとされる「法道仙人」が発見したと伝えられています。
泉質は無色透明のアルカリ性単純温泉で、透き通った白肌を作る効果がある「美人の湯」として有名。温泉街には泉源が異なる3つの公衆浴場(御前湯、さつき湯、やよい湯)があり、レトロな街並みとともに湯めぐりが楽しめます。
石畳の坂道や木造旅館が残る風情ある景観は、まるで時が止まったかのよう。静けさと懐かしさに包まれながら、心身をゆっくりと整えることができる、知る人ぞ知る癒しの温泉地です。
第1位:万座温泉(群馬県)
第1位に輝いたのは、群馬県吾妻郡嬬恋(つまごい)村にある「万座温泉」です。標高約1,800メートル、東京スカイツリーの約3倍の高さに広がる山岳地帯に位置し、「雲上の温泉郷」と呼ばれています。
「万座」という地名は、「万(よろず)の神が座する」という神話に基づくとされ、その名のとおり宿っていても不思議ではないほど豊かな自然に囲まれています。
最大の特徴は、その硫黄濃度。金属を数分で変色させるほどの酸性度を誇り、硫黄泉特有の白濁した湯が神経痛・関節痛・皮膚病・呼吸器疾患など「万病に効く湯」として親しまれてきました。
都会の喧騒を離れた“星空に最も近い”万座温泉なら、心身を癒す特別なひとときを過ごせそうです。
自然と歴史に抱かれた「秘湯めぐり」はいかが
「秘湯・名湯」ランキングTOP3は、万座温泉を筆頭に、有福温泉、湯の鶴温泉となりました。
秘湯にふさわしく、3つの温泉はいずれも豊かな自然に囲まれた山間部に位置し、その長い歴史と伝説を背景に「癒し」と「美肌」をもたらす湯として親しまれてきたようです。
この冬は都会の喧騒を離れ、心身を整える「秘湯めぐり」をしてみてはいかがでしょうか。