牛肉の旬は、まさかの冬!?

8月29日は焼肉の日だとされています。や(8)きに(2)く(9)と語呂合わせで読めるからで、1993年に全国焼肉協会が制定しました。夏真っ盛り、キンキンに冷えたビールを片手に、美味しそうな肉を炭火でジュウジュウと焼く……。想像するだけでたまりませんね!

さて、焼肉の日があるくらいですから、牛肉と言えば夏のイメージがありませんか?というか、そもそも牛肉に旬はあるのでしょうか? 

結論から述べると、牛肉の旬は冬です。牛は寒さに強く、暑さに弱い動物です。この生理的な特徴が、牛肉の質に大きく影響します。

《夏場:食欲不振と水分量の増加》

牛は気温が22度を超えるとストレスを感じ始めると言われています。そのため、蒸し暑い夏には当然バテやすくなります。すると、食欲が落ちて飼料を十分に摂取できなくなったり、水分摂取量が増えて肉の水分量も多くなったりすることがあります。これにより、肉質がやや劣り、旨味が薄まる可能性があるのです。

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《冬場:皮下脂肪の蓄積と霜降りの促進》

一方、冬は牛にとって過ごしやすい季節です。寒さから身を守るために皮下脂肪を活発に蓄えるので、脂質が多く、きめ細かな霜降りになりやすいです。この霜降りが、牛肉特有の甘味とコク、とろけるような口どけを生み出します。