クルマの購入方法には、現金一括や銀行ローン・ディーラーローン、残クレの利用など、さまざまな手段が存在します。ただ、特にクルマの場合「ローンは悪! 現金一括こそ至高! 残クレはもってのほか!」という考えの人も多いのではないでしょうか。では、はたして本当にそうなのか、月に1回ペースでクルマを購入し、現在20台以上のクルマを所有しているワンソクTube氏の著書『損しない「クルマの買い方」大全』(KADOKAWA)からみていきましょう。
(※写真はイメージです/PIXTA)
「カーローンは悪!現金一括こそ至高!」は勘違い?…“現金至上主義者”に抜けている肝心要な視点【月1ペースでクルマを購入するYouTuberが解説】
よく言われる「現金一括が最強」って本当?
まず最初は、明朗会計な現金一括購入についてです。「ワンソクTube(※)」でアンケートを取ったところ、現金一括で購入している人が39%と一番多かったです。動画のコメントでも「クルマを購入するには現金一括こそベスト!」「現金一括で買えないならクルマなんか買うな!」という過激な意見も多かったのですが、実際に支払総額が一番少なく済むのは現金一括なのは間違いありません。
(※)筆者のYouTubeチャンネル名
私も月イチペースでクルマを購入していますが、その中で3割くらいは現金一括で購入しています。どうして支払総額が安いとわかっているのに、3割くらいしか現金一括で買わないのかと言うと、単純に手元流動性が低下するリスク対策です。
手元流動性とは、いつでも使える現金や、すぐに現金化できる資産のことを指します。どうして手元流動性が重要なのかと言うと、急な支出や経済的な変動があった際にも柔軟に対応でき、事故や病気、災害などの緊急事態に備えて、すぐに資金を用意できることでリスクを軽減できるからです。
また、手元流動性が高ければ、投資や成長のチャンスが訪れたときにも積極的な対応ができます。
ですので、自分の口座に潤沢に資金があるならば、クルマも現金一括で購入するのが一番損がないです。しかし逆に、現金一括で購入したら口座残高が少ししか残らないのであれば、手元流動性の観点からオススメはできません。
どのくらい口座に資金があれば十分かは、ライフスタイルや家族構成などによって変わるので一概には言えませんが、私だったら購入するクルマの2〜3倍以上の余剰がなければ、現金一括では買わないと思います。