老後の不安、インフレ、住宅ローン……現代人はさまざまなお金の悩みを抱えています。将来に備えて資産形成を始めたいけれど、なにから始めたらいいかわからない。そんな人は少なくないでしょう。本記事では、元国家公務員で1級ファイナンシャル・プランニング技能士の川淵ゆかりさんが、自身の失敗談も交えながら、賢い資産形成の方法をわかりやすく解説します。
20代独身で住宅ローンを背負った元国家公務員…「資産形成・はじめの一歩」での大失敗から学んだこと (※画像はイメージです/PIXTA)

まとめ:積立投資、成功のコツ

ときどき「新NISAで失敗した」といったような記事などを目にしますが、積み立ては始めてわずか数年で結果が出るものではありません。目標を立てましょう、と前述しましたが、結果が出るのはこの目標の時期になります。

 

長期間で見ると株式も債券価格も一時的に落ち込むことはあっても右肩上がりで上昇していますので、積み立てを始めたら時間を味方にして継続することが重要です。

 

また、運用結果は価格だけで出るものではなく、「価格×量」で決まります。積立期間中にどれだけ多く購入できるのかも重要です。2024年8月に日経平均株価は4,000円以上も下げて歴史的な急落となりましたが、ここで積み立てをやめてしまった人もいるようです。

 

ですが、本来であれば市場価格が下がったときは買いのチャンス。購入量を増やすことができます。「価格は上がらなければならない」というものではなく、結果を出すためにはむしろ、量を増やすために下がる時期も必要なのです。

 

なお、日本は金利が上がってきましたね。金利が上がると株価は下がりやすくなるといわれていますが、一喜一憂せずに将来のために積み立ては継続するようにしましょう。

 

さらに金利上昇で気になるのは住宅ローンです。変動金利型等のローンの利用者は、今後住宅ローンの返済額がアップして、積み立てが継続できなくなることがないように、住宅ローン計画も併せてチェックしておきましょう。

 

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。


 

川淵 ゆかり

川淵ゆかり事務所

代表