医師になるために、あと1年頑張れるか?
志望校に合格することができず、浪人が決まってしまった。そんな受験生がまずすべきことは、医師になる想いの再確認です。多浪生のなかには、医学部を諦めて他の道を選ぶ人もいます。家庭の事情などさまざまな要因もあるとは思いますが、まずは自分が「医者になるためにあと1年頑張れるか」を自分に問いかけてみてください。親や予備校の先生に相談してももちろんよいですが、あくまで自分で決めることが大切です。あと1年頑張る決意がついてからが、浪人生の本当のスタートなのです。
決意がついたら、まず親に話しましょう。受験生の親は比較的「本人に任せる」というスタンスをとる方が多いですが、これから始まる1年の受験生活、支えてくれる親には直接決意を伝え、素直な言葉でお願いしましょう。医学部受験は山登りにもたとえられます。山登りはチームで行うことが多く、受験も同じなのです。先頭に立つのは受験生本人、その後ろから支えるのが家族や予備校のスタッフたちです。同じチームの一員として、誠実に気持ちを伝え、共に山登りに挑みましょう。
まずは1年間の計画を立てる
浪人することが決まったら、1年間の勉強計画を立てましょう。まずは、合格できなかった前年の1年間を振り返ります。どこができていて、どこができていないか。志望校までにどれだけ学力が足りていないか。そのギャップを埋めるために、得意科目をさらに伸ばすのか、苦手科目を克服するのか、その両方なのか。どういう勉強を1年間やっていくかを戦略的に考えていきましょう。その際、予備校の先生など受験のプロの手を借りてください。落ち込んでいる今の瞬間こそが、変わるチャンスです。初心を忘れず、勉強をスタートさせましょう。
予備校選びのポイント
当たり前ですが、浪人の1年間は「学力を上げること」が至上命題です。学力が上がるイメージが持てる予備校を選びましょう。
限られた1年間で効率良く学力を上げるとなると、個別指導の予備校がオススメです。いかに効率良くポイントを絞って勉強をしていくか、1対1なので受験生一人ひとりにあった勉強計画を先生が一緒に立ててくれます。また自己管理が苦手な生徒にも向いています。徹底的に先生が計画通りの勉強ができるよう生徒を管理します。
一方、自己管理が得意な受験生は大手予備校でも学力を伸ばすことができるでしょう。1を学んだら10を知ることができる、知識を派生できるタイプの受験生は大手予備校でのびのびと勉強を進め、学力を伸ばせます。
受験生によって、合う予備校の種類は異なります。前の年の自分の受験勉強のスタンスを振り返って、タイプを見極め、適切な予備校選択をしてください。
「3月から勉強スタート」で差を付ける
ほとんどの受験生は3月までは休んで、年度が変わったタイミングで勉強を始めるでしょう。正直いうと、それだとかなり遅いです。早いタイミングで浪人を決意すると、新年度が始まる4月までかなり時間が空いてしまいます。休んだとしても1週間、理想をいえば現役の受験が終わった翌日には次の年に向けた勉強を始めるのがよいでしょう。
これには大きな理由があります。現役の1年間でせっかく受験勉強を頑張って知識や経験を溜めてきたのに、長期間休んでしまったら身につけたものがどんどん抜けてしまいます。知識だけではなく、勝負勘や緊張感といったものまで、すべて抜けてしまうのです。
1年間頑張ってきたことが、ほんの数週間で抜けてしまうのは、本当にもったいないことですよね。受験は競争です。まわりに少しでも差をつけて、競争に勝たなければいけません。そのためにも1日でも多く勉強することが大切になってきます。学力はもちろん、その貪欲な気持ちが勝負を分けます。気を抜かずに、最高のスタートを切りましょう。