「服装」と「言葉選び」が素敵な60代に向かって年を重ねていくコツ

エイジレスな自分でいたいと思います。60歳になったとき、「わたしはすでに70歳」と思うようにしました。実際に70歳になったら、もう10年間70歳ですから、70歳の大ベテランです。実際の70歳を迎えたとき、もう自分には「年齢はない」と思うことにしました。80歳のシミュレーションもしません。

これも「よきにはからえ」です。誕生祝いのメッセージもなくてかまいません。小さいケーキを2つ買って、晩御飯のあと、妻としゅくしゅくっと食べて終わります。

年下の人に「秋田さんみたいに歳を取りたい」と言っていただくことがありますが、その意味するところは「服装」と「話題や言葉のチョイス(選び方)」にコツというか、何かポイントがあるように思います。常に「今」を面白がり、「今という時代」と仲良くしてきたことが、そう思ってもらえる理由なのかもしれません。

見た目の部分で言うと、服装のセンスに関しては、若い頃からの積み重ねだと思っています。ただ、ひとつ大事なのは、値段ではなく、清潔かどうか、新しいかどうか。古いものでもかまいませんが、古臭くならないことです。髪や体のメンテナンスも大切です。わたしは20日に1回散髪に行き、1ヵ月に1回は歯科医院、1ヵ月半に1回は病院に通っています。

エイジレスに年を重ねるには、そうした「最低限、おさえるところはおさえる」という心がけが必要ではないかと思います。

「安全な恰好」をすることも一つのセンス

わたしは、サンダルは履きません。そして、必ず長ズボンと靴下を履いています。「サンダルはダサいから」ではありません。どれもケガをしないようにする心構えです。不意の出来事ってあるものです。ちょっと角に足をぶつけただけでもケガをすることがあるから、サンダルはいけないのです。

そういう意味で、靴下も必要だし、長ズボンも履かないといけません。半ズボンの男性がベビーカーを押しながら歩いているのを見かけることがありますが、ベビーカーにも突起があるので、急いで動かしたときなど、切り傷を作る可能性があります。

わたしの中では、サンダルを持っていること自体がダメです。とにかく外出するときの半ズボン、裸足、サンダルは厳禁。いつ地震があるかわからないし、急に気温が下がって寒くなることもあるので、ラフすぎる格好の人は油断のかたまりに見えます。ラフな格好で乗り切れる人もたくさんいますが、センスは「流行を越える」ものです。みんながしていても、そうでない「安全な格好」をすることこそ、センスだと思います。

わたしは寒がりで、「伊達の薄着」をするとすぐ風邪を引くので、半袖もあまり着ません。夏でもTシャツの上にカーディガンを着ていることが多いです。ファッションがどうという以前に、身を守ること、とっさの事態にも対応できる身なりでいること。これも日常に欠かせない心構えではないでしょうか。