ライフステージの変化にともなって「持ち家」を検討する人は多いでしょう。都内に住む年収750万円のAさんと妻は、将来的な売却を視野に入れた「資産価値の高い物件」と「価格を抑えたリノベ物件」とで悩んでいました。YouTubeチャンネル登録者数10万人以上の井上ヨウスケFPが、Aさんの相談をもとにマイホーム購入検討時の注意点を解説します。※相談者の情報はプライバシー保護のため一部変更しています。
年収750万円の37歳サラリーマン「23区内・駅チカのマイホームが欲しい」→FP「難しい。でも」…一般的な会社員が“億ション”を手に入れる方法【FPの回答】 (※写真はイメージです/PIXTA)

マンションを買うなら、「資産性」「価格」どちらを優先すべき?

【本日の相談者】

Aさん(37歳・男性)

収入:年収750万円

貯蓄:預金200万円、投資信託120万円(NISA)

家族:妻(36歳)……時短勤務のため年収約200万円、長男(1歳)

備考:現在は都内で賃貸暮らし。家賃は月18万円。マイホームの購入を検討中。

 

年収750万円、37歳Aさんの「お悩み」

Aさん「持ち家にするか、賃貸のまま暮らすか迷っています。家を購入する場合、蓄えはあまり多くないのでフルローンにするつもりです。ネットで調べたところ、「持ち家派」と「賃貸派」どちらにもメリットがあるようで、結局参考になりませんでした。

 

私としては、少々無理をしてでも将来売却することを視野に、23区内・駅チカといった「資産性の高い物件」を買ったほうがいいのではないかと考えています。

 

一方妻は、毎月のキャッシュフローがきつくなるよりも価格を抑えた築古リノベ物件でいいんじゃないかと言っていて、ここも悩んでいる点です。

 

私たちの家族は賃貸のほうが安全でしょうか? それとも、持ち家のほうがお得でしょうか? また、持ち家にするなら「少々無理をしてでも資産性の高い物件」と「価格を抑えた築古リノベ物件」、どちらがいいでしょうか?」

 

【FPの回答】東京23区のマンションは1億円超え…購入するには非現実的

株式会社不動産経済研究所の「首都圏新築分譲マンション市場動向2024年11月度」によると、マンション価格は首都圏が平均7,988万円、東京23区は1億889万円となっています。

 

Aさんは、23区内・駅チカといった「資産性の高い物件」を買ったほうがいいのではないかと考えており、かつ「フルローン」での購入を検討されているとのことですが、残念ながら、おそらくAさんが借り入れることのできる金額で購入することは難しいでしょう。

 

また、仮に購入したとしても、ローン返済額があまりにも多額となり、現実的ではないため、そのプランはおすすめしません。