介護ジャーナリストの太田差惠子氏によると、親の介護に励む子どもには、陥りやすい「」パターンがあるようです。適切なサポートのあり方を考えていきましょう。太田氏と芸人の安藤なつ氏による共著『知っトク介護 弱った親と自分を守るお金とおトクなサービス超入門 第2版』(KADOKAWA)より、詳しく解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
懸命な介護の末に亡くなった母…介護を担った姉へ“空気の読めない”妹が口にした「最悪のひと言」【安藤なつが介護ジャーナリストに聞く】
遠距離介護の交通費は各種の割引制度を活用
CHECK!
□交通費も親のお金から出すことを考える
□各社の割引サービスを活用しよう
安藤:介護が必要になると、実家へ行く回数も増えるから交通費もバカになりませんよね。
太田:回数が増えると節約を考えて安い交通手段を選びがちですが、子どもも若くありませんから自分が倒れないように考えることも大切です。交通機関が提供する、各種の割引をぜひ活用しましょう。
安藤:飛行機は早期割引がおトクですよね。
太田:飛行機を利用する人は、介護のために帰省する人を対象にした割引制度に登録してください。親が「要支援・要介護」と認定を受けていると使えます。早期割引より割引率は低いですが、予約変更ができて使いやすいです。
安藤:確かに、早期割引は予約変更できませんからね。
太田:JRは介護割引はありませんが、各社のホームページをのぞくと、さまざまな割引運賃が載っています。専用サイトやアプリで提供しているおトクな価格のものも多くあります。
安藤:普段でも使えるってことですよね。すぐにチェックしてみます。でも、割引運賃を使っても帰省の頻度が増えると出費は厳しくなりますね。
太田:そうですね。遠距離介護での交通費は大きな課題です。なので、経費だと考え、親のお金でまかなうことも考えてください。実際、親のお金を交通費にあてている人は少なくないです。あとは、あまり通えないきょうだいが負担されているケースもあります。介護がスタートしたら、早い段階で、家族間で話し合いましょう。
安藤 なつ
メイプル超合金
ヘルパー2級(介護職員初任者研修)
太田 差惠子
介護・暮らしジャーナリスト
