介護サービスは介護保険内での利用が一般的ですが、保険外費用も軽視できません。負担額を減らしながら、最適なサービスを選ぶコツをみていきましょう。介護ジャーナリストの太田差惠子氏と芸人の安藤なつ氏による共著『知っトク介護 弱った親と自分を守るお金とおトクなサービス超入門 第2版』（KADOKAWA）より、詳しく解説します。
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お金に余裕はない…でも「親の介護費用」が必要→“実家を現金化する”という選択肢【安藤なつが介護ジャーナリストに聞く】
〈登場人物紹介〉
●安藤なつ…介護歴約20年。現場のことはある程度わかるけれど、制度やお金のことについて詳しく知りたい。
●太田差惠子…取材歴30年以上の「介護とお金」に詳しい介護ジャーナリスト。費用を抑えるための介護制度や、プロの手の借り方について解説。
具体例で知る介護にかかる費用
CHECK！
□サービス利用を増やせば費用はアップ
□介護保険内でやりくりしているケースが大半
安藤：介護のお金まわりについて、具体的な数字を知りたいです。
太田：では、要介護1、負担割合1割のケースを見ていきましょう。
［図表1］1週間のケアプラン例（要介護1の場合）と上記のプランで1カ月にかかる介護費用（自己負担1割） 出所：『知っトク介護 弱った親と自分を守るお金とおトクなサービス超入門 第2版』（KADOKAWA）より抜粋
訪問介護とデイサービス、訪問看護を利用し、1ヵ月の介護保険内サービスの自己負担は1万5,000円弱です。
安藤：何とか払える額ですね！
太田：はい。多くの方は、限度額内でやりくりしています。ただ、保険外の費用もあります。このケースだと、デイサービスの昼食代と配食サービスで、1ヵ月に2万6,000円の出費があるので、介護費用の総額は、月額4万円強になります。
安藤：月4万円だと、払える人と、払えない人に分かれそう。
太田：そうですね。だからこそ、親の経済状況を知っておくことが必要なんです。経済的に厳しいなら、サービス量を減らすなど調整する。たとえば、訪問介護の時間を短くするとか。逆にゆとりがあるなら、サービスの利用量を増やすことができます。これも、子どもが行うマネジメントです。予算を考えて、ケアマネジャーに相談しましょう。
