生涯未婚率は年々上昇を続け、昨年は男性が28.25%、女性が17.85%となりました。結婚せずに独身を謳歌するこうした“独身貴族”は、好きなようにお金を使える反面、将来への見通しが甘く、ひょんなきっかけで「破産危機」に陥るケースも少なくありません。50代サラリーマンTさんの事例をみていきましょう。FP事務所ストラット代表の伊豫田誠氏が解説します。
Jeepを乗り回してゴルフ三昧…年収650万円の“見栄っ張り”な50代サラリーマン「時間は金で買う」と強気だったが…節約に目覚めた“金欠ではない”理由【FPの助言】
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Tさんのその後
「Tさん、お気づきでいらっしゃるかもしれませんが、固定費だけでなく、食費や娯楽費も削減していく必要がありますよ」。FPがこう言うと、Tさんは苦笑いで次のように答えました。
「えぇ、わかっています……これまで十分楽しんだので、これからは老後を見据えて、質素に暮らさないといけませんね」
それからのTさんは、趣味のゴルフは続けながらも頻度を減らし、生活の質を担保しながら無駄な出費を抑えるようになりました。医師のアドバイスもあり、外食を控え、レンジで簡単に調理できる商品から自炊をスタート。お金に目を向けることで、だんだんと健康にも気を配れるようになり、糖尿病の治療経過は順調です。また、食費や娯楽費を見直したことで自動車ローンを完済。毎月の貯金額を増やし、ゆとりある生活スタイルになりつつあります。
たとえパートナーやご家族がいなくとも、「いまさえよければいい」という考えで浪費を続けていては、病気や怪我など万が一の際に身動きがとれなくなってしまいます。早いうちから健康に気をつけるとともに、老後に備え収支を把握する習慣をつけることをおすすめします。
〈参考・出典〉
◆知りたい! 糖尿病「2型糖尿病とは~生活習慣病、高血糖~」
◆糖尿病ネットワーク「糖尿病の医療費・保険・制度」
伊豫田 誠
FP事務所ストラット
代表/不動産投資専門ファイナンシャルプランナー