毎日飲むという人も多いコーヒー。世界中で大量に消費されています。いま、そんなコーヒーの代替品が次々に開発されていることをご存じでしょうか? 今回は、コーヒーの代替品が求められている理由とともに、代替コーヒーの進化ぶりをみていきます。
世界で1日に20億杯飲まれるコーヒー…代替品の登場?あなたが飲む日も近づいている (※写真はイメージです/PIXTA)

もはや飲料ではない…?話題の吸うカフェイン「ston」シリーズ

深い呼吸の習慣化サポートデバイス「ston(ストンプラス)」(提供:BREATER)
深い呼吸の習慣化サポートデバイス「ston(ストンプラス)」(提供:BREATER)

 

また、コーヒーの代替品として、飲料ではなく、深い呼吸の習慣化を目的とし、カフェインを取り入れる健康デバイスも登場しています。日本のスタートアップ・BREATHER(ブリーザー)は、2019年12月に、深い呼吸の習慣化サポートデバイス「ston(ストン)」(2024年9月より「ston+」にアップグレード)を発売。ころんとした形状は石をモチーフとしたston+本体に専用カートリッジを装着し、利用するヘルスケアデバイスです。

 

約400回利用できる専用カートリッジは、ミント、エナジードリンク、ブルーベリーの3種類から選べるカフェイン配合の「Power」、ココナッツフレーバーでGABA配合の「REST」を展開。それぞれの香りとカフェインやGABA成分を含んだ水蒸気を口から吸い込み、ゆっくりと吐き出す仕様です。商品コンセプトは深い呼吸の「可視化」です。深い呼吸をしながら利用すると、口から吐きだす蒸気の色が見えなくなります。逆に呼吸が浅いと蒸気色が見えます。日ごろの自分の呼吸の深さがわかるような仕様です。

 

使い切りタイプの「ston s(ストンエス)」(提供:BREATHER)
使い切りタイプの「ston s(ストンエス)」(提供:BREATHER)

 

2022年2月には、本体とカートリッジが一体化した「ston s(ストンエス)」が登場。充電不要の使い切り型なので、手軽に携帯できるのもポイントの1つです。頑張りたいときやリラックスしたいときなど、気分やシチュエーションに応じて好きなフレーバーが楽しめます。

 

コーヒーやカフェイン好きの方にとって、新たな選択肢となりそうなston(ストン)シリーズ。カフェイン成分を摂取できるだけでなく、深い呼吸の習慣化を目的としているため、仕事中のリフレッシュやパフォーマンス向上に大きく貢献してくれそうです。

今後も求められる持続可能なコーヒー生産と代替コーヒーの開発

私たちが何気なく飲んでいるコーヒーは、環境問題や社会問題と密接に関わっています。コーヒー生産をやめれば、熱帯林や動植物の保全につながる一方、生産者や地域住民の生活に影響が出る可能性も。今後も引き続き、持続可能なコーヒー生産や代替コーヒーの開発が求められていくでしょう。

 

ちなみに、ビーンフリーコーヒーを発表したVoyage Foodsは、スペシャリティコーヒーとしてではなく、手頃な価格で購入できるコモディティコーヒーの市場をターゲットにしているとのこと。環境に配慮した代替コーヒーが、当たり前のようにスーパーに並ぶ日も遠くはないかもしれません。

 

 

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<プロフィール>

渡邊晃子

フリーライター。1983年生まれ。大学卒業後、会社勤務を経て、2010年からフリーランスのライターとして活動。WEB媒体を中心に、エンタメ、ライフスタイル、テック、子育てなどの分野で執筆を行う。