旅行で飛行機に乗る機会が多いシーズンになりました。機内でおこりがちなのが、スマホやモバイルバッテリー、ワイヤレスイヤホンをシートの隙間に落としてしまうこと。しかし、現役CAのRyucrew氏は「そういうときはフライトアテンダントを呼ぶこと。自力で取るのはやめてほしい」と話します。その理由を、『国際線外資系CAが伝えたい自由へ飛び立つ翼の育て方 当機は“自分らしい生き方”へのノンストップ直行便です』(KADOKAWA)より一部抜粋し解説します。
【飛行機内のNG行動】シートの隙間に落とした「スマホ」「モバイルバッテリー」「ワイヤレスイヤホン」を“自力”で取ろうとしてはいけない理由【現役CAが助言】
機内のトイレでタバコを吸うと、警察に連行されることに
そのほかに、機内で絶対に控えていただきたいのが喫煙です。至極当たり前のことなのですが、愛煙家にとって長時間フライト中の禁煙は苦痛なのか、機内が禁煙化されて何十年経った現在でも、ごく稀に化粧室でこっそりタバコを吸う方がいらっしゃいます。
化粧室でタバコを吸うと、アラームが鳴る仕組みになっているので隠し通せません。証拠となる吸い殻を隠すこともありますが、匂いでわかりますし、同じ人が化粧室に入って2回アラームが鳴れば、誤作動であることは考えにくいので、証拠がなくてもアウトです。実際に問い詰めて、白状されたお客様もいました。
着陸後は警察のお世話になることになります。飛行機のドアが開くと、お客様が降機するよりも先に警察が突入し、タバコを吸った乗客を連行します。私もこれまで乗務中に2度ほどありました。
先に本人にそのことを通達してしまうと逆上されたり、さらに行動が悪化したりする恐れもあるので伝えずに、着陸後にアナウンスですべてのお客様に「次のご案内があるまで、今しばらくお席でお待ちください」と伝え、あとはドアが開いて警察が機内に入ってくるのを待つのです。
もちろんこの記事を読んでくださっている方にそのようなことをされる方がいらっしゃらないことは百も承知ですが、そのくらい機内でタバコを吸うことは重大な罪になることを知っておいていただければと思います。
ちなみに、化粧室にタバコの吸い殻入れ(灰皿)のような小さなポケットがついているのですが、これは、ダメとわかっていながらタバコを吸ってしまった人が、吸い殻を入れる場所です。吸い殻をゴミ箱に捨てたり、トイレに流したりして証拠隠滅を図られるよりはマシということで、念のために設置されているにすぎません。
当たり前ですがタバコを吸ってもいいということではありません。前述の通り、どうせ隠し通すことはできないので、それならポケット(灰皿)に吸い殻を捨てた上で、「すみません、我慢できずにタバコを吸ってしまいました。吸い殻はここに入れました」とフライトアテンダントに自白していただくほうが、おそらく罪は軽いと思います。もちろん電子タバコもNGなので、喫煙される方はご注意ください。
Ryucrew
現役CA(キャビンアテンダント)