【前編】資産防衛「円資産だけ」ではキケン!?…外貨保有の重要性をFPが解説
資産防衛の新常識「低倍率FX」とは?
「FX(外国為替証拠金取引)」とは、元手(証拠金)の最大25倍までの外為取引ができる金融商品のこと。FXは「高い倍率で無茶な取引をした結果、大きな損失を被った」という趣旨のニュースばかりが大きく話題になったこともあり、まるでギャンブルのように思われがちだが、倍率(レバレッジ)を抑えれば決してリスクの大きな商品ではない。
たとえば、倍率が1倍であれば、相場変動による為替リスクは外貨預金とまったく同じとなる。にもかかわらず、コストや利益の観点では、外貨預金よりも有利となる場合があるのだ。
そのため、「資産防衛」の選択肢のひとつとして、レバレッジ1~2倍の「低倍率FX」が注目されている。
では、外貨預金と「低倍率FX」では、利益やコストにどれだけ違いが出るのだろうか?
徹底比較…外貨定期預金vs「低倍率FX」
ここからは、長期保有を前提として、外貨普通預金よりも金利が高い外貨定期預金と比較する。なお、今回、某大手銀行の外貨定期預金と、セントラル短資FXのFX取引を比較した。
前提条件として、外貨預金もFX(レバレッジ1倍)も、ともに1米ドル=160円のときに1,000米ドルを買い、半年間(180日間)保有するものとする。
1.取引コスト…外貨定期預金:1,000円程度、FX:2円
まずは取引コスト。大手銀行の為替手数料は1米ドルあたり1円程度※なので、円を1,000米ドルに交換し、円に戻した場合のコストは1,000円程度必要となる。
※ 2024年6月24日セントラル短資FX調べ。銀行により差あり。
これに対し、セントラル短資FXで米ドルを売買すると、1米ドルあたりスプレッド(売値と買値の差額)0.2銭(0.002円)※のコストがかかるため、円をドルに交換し、円に戻した場合のコストは2円(=1,000米ドル×0.002円)となる。実に、FXのほうが500分の1も安い計算だ。
※ 原則固定・例外あり。適用時間は午後5時~翌日午前0時です。国内外の休日、主要経済指標の発表時、天災地変、その他突発的事象の発生時などには、スプレッドがこれより拡大することがあります。実際の値は、取引画面でご確認ください。広告表示スプレッドの提示率実績はこちら。売・買いずれかの建玉数量の合計が1百万通貨を超える建玉を保有している通貨ペアの強制ロスカット時の約定価格には、マークアップした価格が適用されます。マークアップの額はこちら。
2.利息…外貨定期預金:5.0%、スワップポイント年率換算…低倍率FX:約5.1%
次に利息。大手銀行の米ドル6ヵ月物外貨定期預金の利息は年換算5.0%程度※1。一方、FXには金利差調整分であるスワップポイント※2というしくみがある。仮に1,000米ドルあたり1日23円※3ずつスワップポイントを受け取り続けると、23日×180日=4,140円が得られる計算になる。これは、年換算すると約5.1%※4に相当する金額だ。
※1 税引前、2024年6月24日セントラル短資FX調べ
※2 スワップポイント……スワップポイントとは、取引する2通貨間の「金利差調整分」のことをいいます。金利が低い通貨を売って金利が高い通貨を買い、そのまま保有していると、取引した翌営業日以降、原則毎営業日スワップポイントを受け取れます。通貨を保有している間は、売買をしなくても、スワップポイントで継続的に利益を積み上げることもできます。(セントラル短資FX「FXとは?」(https://www.central-tanshifx.com/study/aboutfx/)より抜粋)
※3 2024年5月9日のセントラル短資FX実績(米ドル円1,000通貨あたりの買いスワップポイント)。
※4 ・元本相当額……1米ドル160円×1,000米ドル=160,000円
・スワップポイント……23円×180日×2=8,280円
・年率換算……8,280÷160,000×100=5.17%(約5.1%)
ただし、スワップポイントは日々変動し、相場の動きによってはプラス(受け取り)からマイナス(支払い)に転じることもある。必ずしも外貨預金を上回る金利が得られるとは限らないため、その点は留意しておきたい。
3.税金…外貨定期預金:約20%、低倍率FX:利益が一定額の範囲内なら確定申告不要
では、税金はどうか。外貨を保有したことで得られる金利、スワップポイントなどには、当然ながら税金がかかる。外貨定期預金は、金利を受け取った際に20.315%が源泉徴収される。
対して、FXのスワップポイントは、会社員の場合では年間の利益の合計(FX取引で得た為替差益とスワップポイントの通算)が20万円を超えなければ確定申告が不要。つまり、FXの場合、利益の大きさによっては税金が少なくなるケースもあるというわけだ。
また、外貨定期預金の場合は、定期という性質上、中途解約すると優遇金利が適用されず、年率換算で0.01%程度の外貨普通預金金利が適用される場合もある。
一方、FX取引では、取引時間中(メンテナンス時間を除く)なら保有する外貨をいつでも好きなタイミングで、ペナルティなしで円に戻すことができる。さらに、保有期間中のスワップポイントもそのまま受け取ることができるため、外貨定期預金を途中解約した場合よりも、利益が大きくなる可能性が高い。
4.資産の安全性
最後に、外貨預金とFXの資産としての安全性についてみていく。まず、外貨預金は預金保険制度の対象外となるため、万が一外貨預金を預けている銀行が破綻した場合、その銀行の財産の状況によっては一部カットされる場合がある。
一方、FXについては「信託保全」が義務付けられているため、万が一FX業者が破綻した場合でも顧客の資産は保全される。
軍配は「低倍率FX」?
このように、「低倍率FX」には外貨定期預金よりも有利な点が多い。しかも、外貨そのものの価値が変動するリスク(為替リスク)は、FXの倍率が1倍であれば外貨預金と変わらない。
1米ドル=150円のときに円から米ドルに交換した1,000米ドルを、1米ドル=160円のときに戻せば10,000円の利益、140円のときに円に戻せば10,000円の損失となる。
まずは“短期・少額”で外貨を保有してみよう
もうひとつ、FXには大きな魅力がある。それは、さまざまな通貨を手軽に保有できる点だ。
投資先の地域や格付けを意識すれば、よりリスクを減らして外貨を保有できる。地域を分散することで、自然災害や地政学リスク(地域紛争など)の影響を抑えることができ、さらに格付けが高ければ、財政破綻などで通貨が暴落するリスクが低くなる。
ちなみに、低倍率FXは、高倍率のFXに比べて最低投資額(必要証拠金)が高い。たとえば1米ドル=160円のときに米ドル/円(レバレッジ1倍)であれば、16万円(1,000米ドル)の証拠金が必要となる。
そのため、FXに興味はでてきたけれど、いきなりまとまった金額を投資するのは気が引けるという人もいるかもしれない。そこで、「手軽にFXをはじめてみたい」という人は、“お試し”として、国債の格付けが投資適格級※1で、かつ最低投資額が少ないメキシコペソ/円を買ってみてはどうか。セントラル短資FXの場合、約1万円※2の証拠金があれば取引をはじめられる。
※1 信用リスクが低く、機関投資家の投資基準を満たしている格付けのこと。格付け会社によって表記は異なるが、一般的には「トリプルB」以上の格付けを指す。
※2 1メキシコペソ=9円のときに1メキシコペソ/円(レバレッジ1倍)であれば9,000円
「セントラル短資FX」で外貨を保有するメリット
今回お話を聞いた「セントラル短資FX」は、インターバンク(銀行間)取引で100年以上の歴史を持つセントラル短資のグループ企業だ。
市場関係者からは高い信頼と評価を得ており、FX専業業者で唯一、日本格付研究所(JCR)から18年連続で投資適格級(BBB+2024年8月15日付)の格付けを得ている。FXをはじめるなら、通貨発行国の国債格付けだけでなく、取引をするFX会社の格付けにも注目したい。
なお、セントラル短資FXは、口座開設者向けに国内・海外宿泊やレジャー、スポーツ、ショッピング、育児・介護サービスなどが優待価格で利用できる「セントラル短資FXクラブオフ」というサービスを提供している。口座を開設するだけでこれらのサービスが利用できるのは、FX業界で同社だけだ。
気になる人は、まずはセントラル短資FXで口座を開いてみてはどうだろうか。
THE GOLD ONLINE編集部